NHKニュースウォッチ9をみていたら、イージス艦あたごと清徳丸の衝突事故の話をやっていた。
漁民の方が『自衛隊全体への戒めと思って欲しい』とか、元護衛艦OBが『船乗りに最も大事なことは謙虚さ。海をなめるなということ』などと語っておられた。それぞれに大切な事だと思う。最後にキャスターの方は『今回の事故は見張りさえしっかりしていればふせげたんですよね。』とまとめていた。まったくだと思う。
その一方で、「実効性ある再発防止策の立案と遂行」に当たっては、一旦棚に上げおくべきだろうとも思う。覚悟や自戒は口で語っても伝染らないし、背中では語れないOBや被害者の方のキモチもわかるが、、、そればかりでもナニだ。
衝突の直前、清徳丸の僚船は「危ないぞ、気をつけろ!」と無線交信を行っている。「なぁ〜んだこいつら、莫迦にしてんのかぁ?」みたような交信もあったかと思う。なぜその無線は「あたご」と直結してなかったのかと思うのだ。
『ふっふっふ、あたごの諸君、、、おはよう』
みたいな。アレが普通ぢゃねぇの?(ねぇよ)
と思って3月頃にぐぐった。要約すると、
- 20年前の海自潜水艦「なだしお」と大型の釣り船第一富士丸の事故をきっかけに
- 漁船と大型船の交信を可能にする「マリンVHF」という無線区分ができた。
- これは世界共通の大型船舶用近距離無線規格「国際VHF」のサブセットだが、
- 価格が20万程度と高く、機能が限定的で、電波利用料や数年ごとの再免許手数料などもかかる、だけでなく、漁業用無線とも周波数帯域が異なるため、ほとんど普及していない。
- この結果
- 国内のヨット、プレジャーボート、漁船、大型船舶は、船種を超えた交信が難しく、日常的な「航行上の危険」に面している。
- 「マリンVHF」の「違法改造(高出力化)」も横行している。
- その一方、諸外国では、出力だけを弱めた「小出力型国際VHF」無線機が1万円程度で売られている。
- 免許不要、手数料安価、無線機1万。
- 無線周波数帯域の割当は、総務省。
- 「マリンVHF」の審査/免許発行は海上保安庁←なだしお/あたご事故の捜査担当。
- 「電波利用料や数年ごとの再免許手数料」らしきオカネは、海保OBの再就職先に入る。
- 全文は以下。
- もちろんど素人の調べものにすぎない。しかしその後Wikipediaからリンクを受けたので、部分的にであれ、なんらかの参考にはなるのかもしれない。
- キッカケとなったヨットオーナー、岡敬三さんの投書は、080320の朝日新聞に掲載されたもの。以下に全文が掲されている。
みなさまのNHKにおかれましては、ちょっとココ突っ込んでもらえないかなぁと思うのだけど、考慮に値しない事だろうか?