あえて残念いうなら日本の新聞だが、最近けっこう頑張ってる印象がないではない。

「新聞は『世の中とは何であるか』を無知蒙昧の人々に示してやるものだ」と、傲慢不遜に言われても困りますが、完全に納得出来るかどうかは別にして、誰かが「これが世の中だ」と言ってくれるのは、正直言って有難い事です。

おれもおれも。正直ありがたいです。だからまぁナントカ生き残っては欲しいわけで。

イ)
機能分離がユルい理由はわからないが、なんでなんですかね。
「近代的な新聞の歴史」て事なら北米より短いわけだけど。日々のニュースでうおーっ!とか、さおーっ!とかしてると、「米西戦争の一因はイエロージャーナリズムだ!」みたいな反省は、産まれにくいかもしんない*1。てゆうか、それどころでわないわな*2
あれ、なんか、コレで説明ついちゃう気がして来た。いやまさかそんな。

ロ)
例えば09Q2新型インフル騒動では、自分はマスコミ情報をシャットアウトして、「科学ニュースあらかると」さんを犬のように妄信していた。正直、あの「騒動」の渦中で必要だったのは、(自分の知る範囲では)此方にスポットを当てる事だったと思う、、、ところで此方が自分のRSSリーダに入ってた理由がわかった。いまw。タイトルタグの重要さを知った。いま。

この手の「詳しい方」を知らない分野では、自分もうおーっ!とか、さおーっ!とかしてるのだろう。たぶん。自分にはそういう分野のほうが多い。そして自覚はない。残念。

だから『完全に納得出来るかどうかは別にして、誰かが「これが世の中だ」と言ってくれるのは』やっぱ居てくれた方が有り難くはあるわけで。Webやiチャネルで「事実の速報」がほとんど賄える現在、それに幾ら払うか、どのくらいのひとが払うかってのは知らんけど。

ハ)
日本の新聞も、ある程度『ニュースの吟味・分析・意味付け・論説』に特化してきた蓄積があれば、ここ一月ばかり(09Q2)の歌田明弘さんが紹介している米国事情のように、「公的に支えるべき」という声が上がるのかもしれない。

でもまぁ。警察発表なのか独自取材なのかも不分明な「〜である事がわかった」みたいな言い回しが「フツー」だったり*3、「市民の為に権力を批判する」とか本気で紙面に書いちゃうようだと、残念なのは日本の新聞そのものだとゆう気もしないではない。

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ただ財政面で言えば。日本の「全国紙」は北米の新聞よりは安泰かと思う。落ち目とはいえ、総部数も購読率も世界有数のようだし、再販ナントカ指定というATフィールドも備えている。

こうした、「北米よりは」安定的な基盤のうえで。

「日米戦争の一因はイエロージャーナリズムだ!」みたいな反省や、「ジャーナリズムってなんですくわ?」みたいな問い直しが、始まっている事は、各紙の紙面に匂いつつある。

特に朝日。週刊こどもニュースの方が丁寧で丁寧で丁寧なコトバで、ちょっとスゲェ朝日批判してたり、他紙の特ダネべた褒めしてたり、、、連載でw。日米戦に至る自紙の報道をねっちりねっちり振り返ったり、、、連載でw。社内で「自虐紙面」とか言われてないのかアレわw。
こういう試みは、速効あるものではないし、単純なコトバにできるものではないけれど、じんわりと「底上げ」として効いてくるように思う。

先ず、しばしば引用される日本の既存メディアによる「ウェブ蔑視的なコメント」は、既に引退が近い老齢の経営幹部の言った事がたまたま引用されているだけであり、中堅幹部はもっと危機感を持っていると思われることです。

わしもわしも。わしもそー思う。

まぁ、充分かどうかは分からないが。てゆうかナニが充分かなんてわからないが、、、ただ、日々のニュースでうおーっ!とか、さおーっ!とかしてる層には届かないんぢゃないかな。そゆ危機感。

「ぶらさがり」や「夜討ち朝駆け」や「メモ合わせ」でなければ「真実に迫れない」なら、警察の「自白偏重」も責められないような気もするし。

*1:コレ、ウェブのWの字も産まれぬうちからあった批判の筈なんだけど。

*2:国土が狭い。東京一極集中。だから「ハイヤー飛ばせばすぐ現場」てのはありそうだ。

*3:裁判員制度でやや変化しつつある。