著作権なんてオタメゴカシだろう?

2009年7月10日、情報通信審議会、総会22

【新方式】

  • 名称:技術開示方式
  • 摘要:
    • B-CASシステムと異なり、スクランブル解除キーを、ソフトウエアまたはチップとして受信機内に埋め込む。
  • タイムテーブル:
    • 2009年末までに規格作成、ライセンス発行・管理機関を準備。
    • 2011年7月24日のアナログ放送停波に向け、可能な限り早期に導入する。
  • 課題:
    • 綱渡りの導入スケジュール
      • 規格の策定
      • 放送局側の送出設備の大規模改修
      • 新方式の対応機器の開発・量産
    • B-CAS方式の併存
      • 市中にはB-CAS式と技術開示方式の二機種が混在する事になる。
      • 仮に店頭が「カード不要型」一色となり、B-CAS社が「倒産」でもした場合、
      • 「買い替えキャンペーン」が生じるだろう。
    • “受信確認メッセージ機能”の存続
      • 『受信確認メッセージは入れないが、そのためのスペックは入れる』
      • “限定受信”のための余計な機能
      • B-CASの青カードで受信確認メッセージを使ったことはない。スペックをそのまま継続するという技術仕様、運用とは別』

B-CAS方式の改善】

  • 携帯電話のSIMカードと同等サイズとした、地上デジタル放送専用の小型B-CASカードを導入。
  • 時期:2009年11月。
  • 効果:
    • 信機能の実装が低コストかつ容易に
    • 携帯機器やカーナビなど小型機器にも地デジ受信機能を
    • 低価格の受信機

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  • 民放:すぐは無理だが有料放送へシフトしたい。
  • NHK:受信料の確実徴収。
  • 製造:パラ鎖抜きでは生き残れない。

民放:長期的な広告費の分散により、民放のビジネスモデルは危機に瀕している。最大の特効薬は、有料放送の一般化による「視聴行為の収益化」だろう。しかし、地上波無料放送が圧倒的、という日本固有の状況を変えてゆくのは、一筋縄ではいかない。仕込めるシカケはなんでも仕込んでおくべきだろう

NHK:メディアの多様化により、相対的にNHKの声望は長期的に低下してゆく。この「声望(番組の質)」を最大の武器に徴収していた受信料の不払いは増える。究極の対策は「払わない子は見たらあかんの」

製造:B-CAS機器の製造販売に必要なARIBの認証は、MS,Dellなどが口を極めて罵倒していた。資料が日本語しか無いというのは日本の規格なので仕方がないにせよ、認証プロセスが不透明という批判は看過しがたい*1。『技術開示方式』に伴い新設される『ライセンス発行・管理機関』の承認プロセスも、同様の批判を浴びる可能性がある。ソニーも松下も世界シェアトップの座は、とうの昔に失っている*2

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  • 情報通信審議会は総務大臣の諮問機関だが、そもそもこうした形で政策の骨組みが決まってゆくのは妥当なのか。
  • 答申原案や、議論の方向性は、ほぼメンバーの選出と事務局の采配で決まる。
  • メンバーの任命権限は総務大臣にあるが、官僚が各種業界団体の推薦を基に作ったリストにハンコつくだけなら飾りに過ぎない。

なぜ主権者の付託をうけた国会議事堂、小委員会、参考人招致公聴会、でやらない。

*1:日本流の「擦り合わせ型」?

*2:純粋機械性能では勝っていても、価格性能比で負けている。かつ、サムスンやビジオにキーデバイスを外販せぬ限り技術投資を続けられない。これで純粋機械性能でも肉薄されてゆく。