在京キー局の落ち込みと、トヨタ相談役の「失言」について
在京民放キー局、フジ以外は減益。9月中間 広告収入落ち込み
社名 | 売上高 | 経常利益 | 経常利益率 | 税引き後利益 | 備考 |
フジ・メディアホールディングス | 2,819(0.0) | 154(72.4) | 5.46 | 56(-45.9) | 番組制作費を約60億円削減したことや、通信販売子会社の業績回復などが貢献 |
TBS | 1,784(12.3) | 113(-9.0) | 6.33 | 46(-32.3) | 好調は主に複合商業施設などの不動産事業が押し上げ。役員報酬削減 |
日テレ | 1,649(-0.3) | 32(-74.0) | 1.94 | -12(-) | 半期ベースで約37年ぶりの赤字。役員報酬削減 |
テレ朝 | 1,251(0.4) | 39(-25.6) | 3.11 | 13(-50.1) | 役員報酬削減 |
テレ東 | 597(0.9) | 2(-85.8) | 0.33 | -3(-) | 中間連結決算の発表を始めた02年以降、初の赤字。役員報酬削減 |
※単位は億円。フジは10月に認定放送持株会社へ移行。
おちこみの理由:番組の前後に流される「スポットCM」の不振。
5社のスポット広告収入は10%前後落ち込み、「下期も厳しい」(フジ)との見方が大勢。番組制作費の削減は、今後ますます厳しくなると思われる。
以上:
- フジサンケイ ビジネスアイ
- 読売新聞
- 08/11/14 読売新聞朝刊10面
より作成。
トヨタ奥田氏の「マスコミ報復発言」
- http://www.asahi.com/national/update/1112/TKY200811120346.html
- メディアから広告引き上げ トヨタ奥田氏「報復宣言」の効果 : J-CASTニュース
より抜粋。
- 「あれだけ厚労省がたたかれるのは、ちょっと異常な話。正直言って、私はマスコミに対して報復でもしてやろうかと(思う)。スポンサー引くとか」
- 「私も個人的なことでいうと、腹立っているんですよ」
- 「新聞もそうだけど、特にテレビがですね、朝から晩まで、名前言うとまずいから言わないけど、2、3人のやつが出てきて、年金の話とか厚労省に関する問題についてわんわんやっている」
- 「なんか報復でもしてやろうかな。それくらいの感じは、個人的に持っている。例えばスポンサーにならないとかね」
- 「(テレビ局の)編集権に経営者は介入できないといわれるけれども、本当はやり方がある」
- 「正直言って、ああいう番組のテレビに出さないですよ。特に大企業は。皆さんテレビを見て分かる通り、ああいう番組に出てくるスポンサーは大きな会社じゃない。いわゆる地方の中小。流れとしてはそういうのがある」
- 他の委員から「けなしたらスポンサーを降りるというのは言い過ぎ」と指摘されたが、奥田氏は「現実にそれは起こっている」と応じた。
6.なぜ:トヨタ社内で「テレビにCM出してもクルマ売れんわ」という認識が広まっているのだと思う。でなきゃこういうこと言えんて。
放送と製作の分離
キー局は、CMが細っても困らないように、種々の有料放送に「放映権を繰り返し何度も売れる番組」を作れる体制に転換を急ぐべきだと思った。