夜の9時過ぎに近所の人が、ちょっとパソコンを見てくれとやって来た。
年賀状素材集のCDから画像を選んでいたらフリーズしたのだという。60過ぎの女性の方だ。いやあたしゃマカなんでWinの事はちょっと....と言っても通じない事明白だし、そういう年配の方がこの時間にウチの戸を叩くというのはさぞお急ぎであろうと出向く。
てゆうか犬の散歩で行き交う程度の方なのだが、おれの知らぬところで「詳しい」という評判があるようなので、ちょっとメモった方が良いと思った。
■状況
国産ノート。XP Home SP1。家にネット接続がない。住所録は筆王。フリーズ時に見ていたのは「今年用の年賀状素材集」。これが筆王対応なのかどうか確認しなかったが、インストールせずに直にCD上の画像を選んでいる時に応答しなくなり「強制終了」した。との事。
■ひとまず起動。
「強制終了」が光学ドライブにトドメを刺した予感がぎゅんぎゅんするが、んな事より、まずは目先の年賀状だ。
■当座の手
筆王の住所録が無事である以上は、
- 宛名印刷だけして、挨拶文は印刷屋に出しちゃうって事でどうですか。
といったら、ぽんとご安心なさった。とにかく安心して頂かないと話がとっちらかって後が進まない。素人、、、というのも失礼だが、人はなじみの無い分野ほどカンタンな解決を求めるのぢゃっ。印刷が動くかどうかは試してないが*1、たぶん光学ドライブだろうと。
■で、そのあと、どうすっか。
なにしろ仕事や趣味のCDがそのへんにゴロゴロしてたので、読めませんではマズい。駆動系か読み込み系などのハードか、ドライバ系などのソフト面かは、おいら程度にゃわからんので、バックアップ後、リカバリ掛けてダメならメーカー修理という線が良いと思った。
- バックアップ取る。 → ご夫婦共有なので、どれが大事なデータか分からない。
- ただし、バックアップは楽そう。
- なにしろ家にネット接続がない。
- 故に、OutlookもOutlook Expressも「お気に入り」もネットサービスのパスワードも無い。
- ざっと見たところ、Office書類と筆王の住所録くらいのようだった。
- 従って、バックアップはご自分でもできそう。USBメモリもご存知だったし。
- ただし、バックアップは楽そう。
- 復元ポイントに戻す。 → ポイントがなかった。
- リカバリで工場出荷設定に戻す。
- 光学ドライブ交換。
- 外付け光学ドライブ買ってくるか、
- メーカー修理に出しちゃう。
手数と値段と、PCデポなど、市井の修理屋が混雑する時期*2である事を考えると、「自分でバックアップを取った上で「メーカー修理」に直行。出す前にリカバリー同意つけた上で。概ね2〜3週間。掛かりは故障箇所によるが、2〜4万の範囲。これがベストだと思います」。
と言う事を伝えてささっと帰って来た。
■余談1.リテラシー
- 「強制終了」のナカミを伺うと「電源ボタンをぷちっと」。
- とりあえずCtrl+Alt+Deleteをお教えするが、メモってなかったからなぁ。
- ネット接続が無い。
- 同年輩のだんなさんともども学校の先生なので、万一にも個人情報が漏れてはならぬし「いろいろと怖い」との事。
- 「ゴミ箱に入れても消えないんですよね?」ともおっしゃっておられた。
- 「ゴミ箱の内容を削除」すれば消えますよ。そこを突破して取り出すようなソフト使う人も居ますけど、買い替える時にHD削除サービス(有料)のあるところで引き取ってもらえばまず大丈夫です。と言うと、「前のパソコンを捨てる時は主人が金槌でガンガンと」との事で、ちょっと感心した。
「ふつうの人のリテラシー」ってたぶんこのへんだと思う。
- 筆王は「年賀状住所録お預かりサービス」を始めると良いと思った。Web2.0で。
- 表裏印刷したもんを、ご自宅にお届け or そのまま投函。
- ケータイでもmobile meでも明らかだが、アドレスブックは最も重要な「囲い込みの道具」だ。
- ジャパネットたかたは「ノートパソコン粉砕器」を売ると良いと思った。
- 空き缶/ペットボトルつぶし機くらいのノリで。
■余談2. サービス業としてのパソコンビジネス
これはMacでも同じだが、故障箇所の特定はそれなりの時間がかかるし、従って費用見積もりも確定までに時間がかかる。その間に「ナニが原因でしょう?ナニが原因でしょう?」に下手に答えてると、「聞く度に話が違う」という事になる。話のナカミを理解するにも下地が要るし。理解とゆうか「納得」か。
このへんの難解さが市井の修理屋さんのビジネスチャンスで「ウチで直せば速いし、安く済む可能性があります」ってとこなのだけど、下手なところに持ち込むと「リカバリー同意書」がどうしたとか長々と説明を聞いたり、何度もやり取りして状況説明を聞いて意思決定を求められる羽目になって「時間ばっかりかかる感」に埋もれてしまう。と、ゆー事がままあるようだ*3。
このへんAppleのジーニアスバー、とか、細かい説明抜きで新品交換、とかは、自社商品のパブリック・イメージを守る上で悪く無い手であるかもしれない。少なくともメダパニってる時間は少ない。
正直「パソコン・ビジネス」は製造業でも流通業でもなく、サービス業としてデザインすべきかもしんない。