世間様の許容範囲

公共物への落書きに対する、

  • 日本的な捉え方
  • 欧米流の捉え方
  • *おれの脳内補間*
【法廷から】「これはアートだ」…電車落書きの外国人男の“イタイ”弁明 (1/2ページ) - MSN産経ニュース
自分たちのアート (芸術)を日本の人にも理解してほしかった」—。地下鉄電車などにスプレー塗料で落書きをしたとして、器物損壊などの罪に問われたスロバキア国籍のダリボ ラ・スピシアク被告(26)とハンガリー国籍のタカチ・ビクター被告(26)は、18日に大阪地裁で開かれた初公判で来日した動機をこう訴えた。2人はイ ギリスやドイツなど世界各国で落書きを繰り返す国際落書きグループのメンバーという。欧州各地では「悪ふざけ」か「芸術」の一環として大目にみられてきた ようだが、日本で待っていたのは「逮捕」という厳しい現実だった。
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約2カ月に及ぶ長い勾留(こうりゅう)生活がこたえたのか、やつれた表情で法廷に現れた2人。いずれも180センチ以上のすらりとした体格で、栗色の頭髪に彫りの深い顔立ち。

通訳を介して裁判官に職業を聴かれたスピシアク被告は芸術家、ビクター被告は大学生と答え、2人は起訴事実を認めた。

検察官の冒頭陳述などによると、2人はもう1人の東欧人の男と3人で今年9月2日に入国。大阪市西成区の簡易宿舎を拠点に、落書きを繰り返した。

9月4日、大阪市淀川区の地下鉄御堂筋線の車両への落書きが見つかったのをはじめ、翌月までの間、大阪や東京、名古屋、神戸など各都市で相次いで電車車両への被害が発覚した。2人は13件の犯行を供述、このうち4件が起訴された。

被告人質問に臨んだスピシアク被告は「自分が描くものはアート。理解してもらえると思っていたが日本の人々は理解してくれないとわかった申しわけないことをしました」と謝罪を繰り返した。

弁護人「ペイントする前は悪いことだと思っていなかったのか」

スピシアク被告「やる前は悪いことと理解していなかった

弁護人「(今は)勝手な思い込みだったとわかったんですね」

スピシアク被告「はい。(*日本では、悪い事だと*)分かりました」

拍子抜けするほど素直な返答。弁護人は情状弁護として、2人が当初、犯罪になるとの認識がなかったことを強調しようとしたが、検察官と裁判官の質問ですぐに“うそ”が露呈した。

 検察官「一連の事件は深夜で、人がいないときにやっていますよね」

 スピシアク被告「夕方もありますけど…」

 検察官「周囲に人がいないときに書いていたんでしょう」

 スピシアク被告「…」

 裁判官「スロバキアではスプレーで電車に描くことは許されるのですか」

 スピシアク被告「いいえ」

 裁判官「犯罪として処罰されるのですね」

 スピシアク被告「たぶん…」←犯罪として重いものという認識が無い。立ち小便か、速度違反(10kmオーバー)くらいのもの?であれば、深い考えは無い。でもたぶん犯罪だからあんまり見つからないようにやって、運悪く捕まったらゴニョゴニョとこねる...ようなものではないか?

 裁判官「スロバキアでやってはいけないのに日本ではいいと思ったのか」

 スピシアク被告「アートだと思っていたので処罰はされないと」←「あーと」というのは日本で言う「みんなやってる事ぢゃないか!」に相当するもの?

 裁判官「だから…、スロバキアでは落書きに対する処罰はないのですか

 スピシアク被告「たぶん処罰されると思う←日本でも立ち小便は「たぶん処罰されると思う」

 刑事責任を少しでも軽減するためか、つじつまの合わない供述を繰り返すスピシアク被告の姿に、裁判官はあきれた目を向けた

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 「RCLSPK」「DAOR」「SERC」…。落書きの内容は自身のチーム名や名前の一部、ハンガリー語で肉が焼ける音など、あまり深い意味がないものばかりだった。

 電車や壁などへのこうした落書きは「グラフィティ」と呼ばれ、1970〜80年代にニューヨークで始まったとされる。

 自分たちの存在をアピールしたいという思いが背景にあり、スピシアク被告らも捜査段階で「日本には落書きが少ないので目立つと思った。有名になりたかった」と来日した動機を供述。欧州各地で落書きを重ねていたが、一度も摘発されたことはなかったという

*自己主張を尊ぶ。自己主張の許容範囲が広い。謙譲の美徳がない。むしろ謙譲が美徳でない。自己主張が様々な形態を取りうる事を知っている...その総称が「アート」?*

 スピシアク被告はスロバキアで寝たきり状態の重い病気の母と2人暮らし。弁護人は公判で、母あてに「もう二度と落書きはしない」と誓う手紙を書いたことを明らかにした。

 弁護人から母のことを聴かれると、スピシアク被告も「病気の母の世話をするために家に戻らなければならない」と涙ながらに訴えた。

 ビクター被告も通学する大学の卒業が間近で、早く戻らなければ退学処分になる−と執行猶予付き判決を求めた。

 だが、2人は落書きをするために欧州各国を回り、さらに日本に1カ月以上も滞在した。母親や大学のことを考えていたのなら、落書きなどしている場合ではないはずではなかったのか。あまりに身勝手な弁明に説得力はなかった

*このへんはよくわからない。在日日本人としては「病気の母の世話」というと「つきっきりで毎日ご飯作って風呂炊いて」という感じだが「タマに顔出して雑事を片付ける」程度の感覚であるかもしれない。あの、スープの醒めない距離とか言うヤツ。日本人弁護士の「アドバイス」が混ざっている可能性も高いが。*

 検察側は電車の運行に支障を出したことなどから“厳罰”を求め、2人にそれぞれ懲役2年6月を求刑した。判決は26日に言い渡される。(津田大資)

執行猶予付けてとっとと帰してやったほうがいいと思うよ。後が面倒だから。あと「アート」には「芸術」の他に「立ち小便、または、速度違反(10kmオーバー)」という訳語を作ったほうが良いと思った。