政府筋=内閣官房副長官のケースが多い。

  • 一連の北朝鮮ロケット迎撃報道から「迎撃困難発言」を拾うと、
    • 「撃ち落とせるはずがない」
    • 「当たるわけがない」
    • 「あっちがピストルを撃って、こっちがピストルを撃って当たるわけがない」
    • 「ピストルの弾を撃った時、もう一つのピストルで撃っても当たらない。撃ち落せない」
    • 「絶対に当たらないと思う」
    • 「口を開けて見ているしかない」
    • 「突然撃ってきたら当たるわけがない」
    • 浜田靖一防衛相が麻生太郎首相に報告した時にはもう終わっていて間に合わない」
    • 「ミサイルが発射されてから、浜田防衛相が麻生首相に報告している時間はない。あらかじめ迎撃の準備をしているんだろう

どうも刺激的な箇所だけ抽出して報道されたようにも見える。あるいは前後の文脈を抜いているようにも見える。「オフレコの記者懇談会」での発言なら、一次情報にあたりようが無い。

発言者はいずれも「政府筋」となっている。

  • 「政府首脳」=官房長官自民党首脳は幹事長、総務会長あたり。外務省首脳は事務次官、ときどき大臣その人。
  • 「政府筋」=内閣官房副長官のケースが多い
  • 「政府高官」=各省庁の局長クラスのことが多い。局長以下は、○○省筋となる。
  • 「幹部」=中央官庁の局長クラス。ただし局長を首脳とする例もある。
  • 「権威筋」=その問題について決定権を持っている人。
  • 「消息筋」=決定権はないが、その問題について知識を有し、解析力のある専門家ら。国名+消息筋だとたいてい「在日大使」のこと。

現在の「政府筋」=内閣官房副長官とすると、漆間官房副長官*1という事になる。

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MDに付いて言えば、当たる確率は高く無さそうだ。

  • 第一に。最初からぽんぽん当たるような新兵器というのは存在しない。
  • 第二に。日本を飛び越えてゆくようなアメリカ狙いの弾道弾や、北朝鮮の言う通りの人工衛星打ち上げのようなものまで落とす装備は日本にない。
  • 第三に。そのへんの高度は「領空」でない。迎撃する法的根拠がない。

日本を狙って打つミサイルなら、ある程度大きな落下片も含めて、相応の用意があるようだ。あとは覚悟次第という事になる。

彼らの左手には「核」がある。右手に「ミサイル」が揃うような事があれば、文字通り「キチガイにハモノ」が完成する。それを望む人はあまり居ないだろう。

現実にはややマシで、「ボク核ミサイル持ってる。キミ持ってない」で瀬戸際戦術かけてくる独裁軍事国家という事になるが、とくに心暖まる未来予想図というワケではない。

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日米が「打つぞぉ〜打つぞぉ〜」と言っているのは、それが外交カードだからだ。

まずは、考えられる限りの手段を使って、イヤガラセをしなければならない。最初から「やめたらオカネあげるよ!」などと下手にでれば、いくらでも要求をつり上げるのが「ふつう」だ。

もちろんコチラが「たかいとこ飛び越してくんやったら、今日は見逃しといたるわぁ!」と言う事になる確率のほうが高いのだけど、北朝鮮が「もし撃墜されたらメンツ丸つぶれだし、、、、やっぱ、今日はこんくらいにしといたるわぁ!」と発射を中止する可能性に賭けている*2

日本は今そうゆう、なんてゆうんですか。ガンの呉れ合い飛ばし合い。をやっている最中。

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...と、言う状況下で前述のような言い回しを使う「政府筋」は、かなりスジが悪い。見境無く自分の手をべらべら喋るギャンブラーのようなものだ。

もしも「オフレコの記者懇談会」の内容を、刺激的な箇所だけ抽出して報道しているのなら、対戦相手のカードを背後から見て伝えているようなものだ.....まさにっ.....イカサマっ!!(ざわ

*1:また?

*2:そもそも軍事力というのは、相手に「やれば、やられる」と思わせるためにある。それさえ確実なら、張り子のトラでも莫迦には見えない服でも、トコトン使い倒すべきものだ。