2011にチャンネル数がほぼ倍増するBSで、ディズニーは広告入り無料放送をやりたいらしい。

となると、企業広告を民放から「ぶんどってくる」事になる。広告主向けに、より正確な視聴者数を測定する手段も用意しているらしい。他に外資系では、foxとBBCが有料放送で免許申請している。

政治的な理由を除けば。これら三社が、B-CAS,コピワン,ダビ10に縛られる理由は、無い。

特にディズニーの場合、そもそもCAS信号を使わない、といった事も考えられなくはない*1。他二社も、定期的にノンスクランブルをやるなり、番組単位でコピワン,ダビ10を指定するなりで加入者を増やす方策を練ると思われる。


この中に在る存在が「横紙破り」に出る可能性は低いだろう*2

1)放送事業者のうち、WOWOWスター・チャンネルを除く26.9%は「放送*3と製作*4」が結合している。彼らの本質は「シチョーリツが全てです!」だ。「繰り返し、何度も見て貰えるのが良い番組」ではない。これは「放送」にルーツを置くNHKも含めて良いと思う*5

2)49%を占めるモノツク利権はシステムが売れればそれで良い。「コンテンツ」など二の次だ。てゆうか、「コンテンツ」は配管工の言葉だ。中を流れるのが重油であれ、コーラであれ、彼らの関心が「コンテンツそれ自体」に向く事はない。彼らの愛と誇りと知恵と勇気は、パイプの材質とプラントの稼働状況、そしてそれらが稼ぐオカネに向く。

3)「放送と製作」が分離している場合、放送局は「純粋著作利権」から「放送権を買って」番組枠を埋める必要がある。WOWOWスター・チャンネルで24.2%。

1)2)の利害が一致すれば3)は勝てないし、その3)にしても「純粋著作利権」というわけではない。むしろ「できるだけ安く仕入れたい側」だ。1)が著作権保有しているが、それらが持つ「コンテンツの価値」は、その多くを「電波免許の希少性」と「それゆえに集まるオカネ(企業広告費および受信料収入)」に負う。

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B-CASは「著作権保護」を目的としたものには思えないんだが。

*1:番組によっては録画もコピーも非B-CAS機材で可能にし、そのぶん広告代を「ディズニー価格」にするなり、コピワン,ダビ10の他にコピーフリーとコピーネバーの4種類を使い分けるなり。

*2:外資系三社に新BS免許が下りた場合(決定は09/6月目処)、彼らがB-CAS社に資本参加するか否かに注目したひ。

*3:電波免許

*4:番組の著作権保有「製作・著作」

*5:「放送と製作の結合」は歴史的には自然。黎明期に「テレビ番組」を作る人は放送局の他にありえないので。