エンジニアもサイエンティストも、派閥と無縁なワケではない。

  • 松浦晋也(@ShinyaMatsuura) - Twilog
    • 2009年11月23日(月)
    • ここで注。MELOS計画というのはJAXA/JSPECの火星探査計画。「MELOS複合探査の概要と科学目標 「火星はなぜ赤いのか?」」日本惑星科学会PDFファイル: https://www.wakusei.jp/book/pp/2009/2009-2/066.pdf
    • 「のぞみ」以来6年目にしてやっと出てきた火星探査計画なのだけれど、私に聞こえてくるのは学者間の妙な不協和音ばかりで、しかもJAXAのHPにはなにも出てこないというかなり危なげな情報環境にある計画である。
    • RT @terakinizers つまり、こうやって決まったことが「専門家が決めたことだから」とか「ロマン」とかいう言葉で薄められて、いつの間にかミッションになる。そういう事態だけは避ける必要があります。
    • RT @terakinizers 「かぐや」の場合、H-IIAで打ち上げられる2トンという重さと大きさが先にありました。だから14もの機器を搭載する巨大ミッションとなってしまったのです。各機器間の調整がいかに大変で。それがミッションにどのような影響を及ぼしたのかも検討すべきです。
    • 「世界最大級の月探査ミッション」と宣伝されたかぐやの成立かていは、テラキンさんのいう通り「容器に合わせてミッションを組む」側面があった。「世界最大級ミッション」には科学的必然性があったのではなく「H-IIロケットに開発した意義を与える」という政治的要請があった
    • この後、議論はテラキンさんと大貫さんの間で、宇宙機計画の企画段階から一般に情報を公開し、意見を集めるべきという「パブリック・インボルブメント(PI)」制度の導入に移っていく。確かにこれは今後必要になると思う。それこそ、宇宙開発委員会や戦略本部に提出する前に、一般の意見を聞くべき

「ぱぶりっく・いんぼるぶめんと」というのは知らない言葉だが、「公衆の巻き込み」という意味であれば、「広報」や「啓発」や「無理解なコクミンの理解を得る」より、フラットな印象をウケタ。
「ぱぶりっく・こみっとめんと」であれば、「意思決定プロセスへの参加」というにやや近いと思うが。

いずれにせよ、「科学技術に費用対効果はなじまない」という考え方は、「税金の投入になじまない」。税金は、目標に照らして、最も費用対効果の高い達成手段に使うべきものだからだ。少なくとも「目標設定プロセス」の部分には、「ぱぶりっく・こみっとめんと」が必要だと思う。

理由はふたつ。

  • 1)情報の民主化(受発信とも)
  • 2)国庫の赤字増加

この条件下では、「LV.1 マヌーサは、効きが落ちてゆくのが道理だ。具体的には、「科学技術の進歩」、「国際競争力」、「世界一」、「著作権」、「カルチャー・ファースト」、「ほうどうのしめい」、『専門家が決めたことだから』、『マロン』、、、など。

その手の「呪文」は、

 …しかし、のうぜいしゃAにはきかなかった!

みたいな事に直面するケースが増えてゆくだろう。

 のうぜいしゃAはなかまをよんだ!

てな事も、起きかねない。

呪文の意味も知らず、ただ唱えりゃ道が開くのが「説明の必要もないほどあたりまえ」と考えている向きには、以下の幸運は期待し難い。

 のうぜいしゃAは なかまになりたそうに こちらをみている…