アマグル

ふとアマゾン・グーグル同盟というのはどうか。と思い立って書いてみたら、別に同盟せんでもよさそうだと思った。でもまぁ…。

Amazon + Google

版権の無い書籍はGoogleブックスに任せる。出版された書籍はAmazonがマネタイズを請け負う。みたいな。
Amazonとしては2つの作業が要る。1)版権の収集。2)「kindleエクスペリエンス」のユビキタス化。

Google ブック検索

  • 書籍の著作権が失効しているか、出版社が Google に許可を与えている場合は、書籍のプレビューを見られます。また、書籍によっては全文を読むことができます。公共利用できる書籍であれば、PDF ファイルの無料ダウンロードが可能です。
  • 気に入った本がみつかったら、[この本を購入] および [この本を借りる] リンクをクリックすると、どこで購入または借りることができるかがわかります。

図書館・兼・宣伝。少なくとも北米では。いずれ[この本を購入]に、AmazonなりiBookなりのリンクが入る事になると思う。

Amazonは手許に版権を集める。

Amazonにおける、ハードカバーとkindle版の価格差

例:Googled: The End of the World As We Know It 価格 定価との差額 備考
ハードカバー定価: $27.95 0 -
ハードカバーUsed: from $17.77 -10.08 ※イ
ハードカバー売価: $15.37 -12.58 ※イ
キンドル版売価: $11.99 -15.96 ※ロ
MP3 オーディオブック売価: $16.49 -11.46 -

※イ:再販売価格指定制度が無いためか、売価はどんどん下がってゆくもののようだ。2010/01/30時点の売価は、既にUsedの最安より安い。この場合「出版社」は、「瞬間的に話題が沸騰」し、「短期間にいっぱい出る本」に集中し、「なるたけ定価で書店に押し込ん」で、「版権管理手数料はがっちり取る」べきだろう。
※ロ:当然これは「いや文化ってモンはなぁ、文化ってモンわなぁッ!!」とゆう地熱を溜め込む。10Q1現在、上記イのような「在庫のババ抜き地獄」に対する「文化護持の妙法(w)」は2つある。a.価格カルテル(aka.再販売価格指定制度)、b.Atomからの解脱(aka.e-Distribution)。要諦は「サクヒンの水源」たる「原著作者」の「囲い込み」だ。

この球の肝は〜著者が直接Kindleストアと契約して70%総取りを行うことができる点。 しかもこの70%オプションを取る為には、Amazonでの販売価格をB&Nや実書店と比べ最安値価格としなければならない

これでサクヒンの水源地たる「原著作者」と、「原著作者のタマゴ」が雪崩れる。

  • 「原著作者」→「AppleiBookで発表したような大手出版社」→「読者」
  • 「原著作者」→「Amazon」→「読者」

最安価格条項により、下段は集客も期待し得る。iBookも「Atomからの解脱」ではあるが、「がっちり版権管理手数料を取って来た大手出版社」と結んでいる点で、デッタイト構造*1の色が濃い。
なお、fladdictさんは、70%オプションが永続するとは限らない旨、警告を発せられている。当然だと思う。ただし「その時はその時」とも思う。

キンドル・エクスペリエンス」のユビキタス化。

よりゲンミツには、コンテンツ・アクセスのユビキタス

Kindle for PC Kindle for Mac Kindle for...
Chrome OS?
ubuntu?



Kindle
Kindle
Amazon.com
「ここまで読んだ」を
デバイス間で同期
Kindle DX
Kindle DX










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  • 「ゆき過ぎた紙上原理主義者」にとっては、iPadよりこちらのほうがイノベーティブだろう。

余談ながら、

  • 「ノーパソとスマホを既に持っているガジェットマニア」にとっては、中段にiPadを入れ込む余地は薄いだろう。
  • MacBookiPhoneを既に持っているマカソリック」にとっては、iPadは浪費であり聖書に定める7つの大罪であり死後さばきにあう。

iPadは、「それ以外のユーセージ」を狙っていると思われる。iBookのコアは「本」ぢゃない。たぶんだけど。

参考

  • 2009年3月21日 AmazoniPhone用のKindle電子ブックアプリを公開、「ここまで読んだ」同期に対応(URI
  • 2010年1月21日  fladdict » Amazon印税率を70%に大幅引き上げ、焦土戦に突入。概要と雑感。(URI
  • 2010年1月21日 fladdict » Amazon70%印税ルールの各条項を深読みする(URI
  • Google ブック検索について(URI

*1:デジタル・ラッダイト