メモ:公営賭博は「事実上の荘園」であり「不輸不入の権」を持つ。

イ)日本の公営賭博は、射幸心を煽らない。

つまり子のワケマエが少ない。イコール胴元のとりぶんが多い。ちなみにルーレットはカジノゲームの中で最も控除率が高いもののひとつ。米は欧よりテラ銭が高いが、これには、もともと先住民優遇策として始まったという経緯がある。経営権売買によりタテマエ化している印象は強いのだけど、敢えてタテマエ論で言うなら、公営賭博の胴元は、北米先住民より優遇されている

ロ)胴元は省庁党(総務党など)と表記した。

これは「中央官庁は事実上の政党本部」との認識*1に基づく。

教科書的な
意味での政党
政党本部 ←→ 広域支部   ←→ 地域支部 ←→ 地区本部   ←→ 党員
事実上の政党 中央官庁 ←→ 独立行政法人 ←→ 公益法人 ←→ 所管企業
/組織
←→ 会社員・教職員
・農家、など、
肩を並べてはたらくナカマ
 ※「天下り」は、このライン上をわたる「政治局員」。党本部とのパイプ役。

公営賭博のアガリは、党内に広く薄く配分される。

党名 主な党員層
総務党 地方自治
(他、郵政,デンパ行政*2など広範囲に渡る)
文科党 教職者、研究者。
上士/下士(国公立と私立など)の区分あり*3
経産党 終身ケツモチ(終身雇用・ケイレツ・モチアイ)。
上士/下士(一部上場と中小など)の区分あり*4
国交党 建設業。
上士/下士(元請けと下請けなど)の区分あり*5
農水党 農家。
  • 各党員は各々その分際をわきまえ、上下心をひとつにして粉骨砕身する。
  • なお、この構造の外側には「まつろわぬもの」が居る。例:消費者*6、生活者*7、失業者*8、医薬品のネット販売など省庁編成の枠組みにあわない新興事業者*9、共同団体に頼らず減反破りや牛乳の自主出荷などを行う「アウトサイダー」など・など・など。

ハ)不輸不入の権

公営賭博は、ゲンミツには国の事業ではなく、税金は投入されていない。主務官庁から公益性を認められた団体の自主事業。したがって、事業内容や、収益の配分は;

いわば、不輸不入の権を持つ荘園。実際、中央官僚は公営賭博のアガリ「自分のお財布」と呼ぶ。

配分先は、族議員やその背後の票田組織の意向、天下り受け入れ団体を支える法人会員の意向、天下り受け入れ団体に居る「かつて自分に仕事を教えてくれたセンパイ」の意向、などの影響が複雑に絡み合う中で、公的権威(官庁の肩書きや公益性という呪文)を背景に決まってゆく*10

二)かんそう

ひとくちに「悪い」と決めつけるのはどうかと思うが、10Q2現在の日本が「まつろわぬものが増加してゆく社会」であるなら、相性が悪いように思う。コレ格差増幅すっから。最悪、荘園で下男の口でも見つける方がトクになる。捨てるのは口分田ではなく自由主義経済体制。権威が落ちるのは朝廷ではなく「代議制民主政治の下、国民から行政権を付託された内閣」。

、、、それはまぁ考え杉にしてもw。

公営賭博は一旦リセットして、合法化、自由化、民営化して課税*11した方が、スッキリするように思う。使い道は、こども手当でもセーフティネットの充実でも、国会でとことん議論すればいい。それで国民の納得度の総和は、現状よりは上がるのぢゃまいか。ついでに。パチンコの不透明感(公安党?)も払拭されるように思う。

ホ)付記

なお、日本の国家予算にはもうひとつ、特別会計という荘園がある。こちらは道路特別会計、空港整備特別勘定などの名目で、一般会計予算とは別勘定になっている。例えば「道路の売上げは道路のために使います」的なリクツで、不輸不入の権を獲得している。これも党内に広く薄く配分される。

*1:つか「見立て」。その方が面白いなという「趣向」。

*2:宣伝費の妥当性の判断は極めて難しいものだが、地方自治振興宝くじのTVCMという「あらぬ疑い」は成立し得る。

*3:「相続」しないので「身分」ではない

*4:「相続」しないので「身分」ではない

*5:「相続」しないので「身分」ではない

*6:aka.クレーマー

*7:aka.モンスター

*8:aka.まじめに働く気があるのか。

*9:aka.「横紙破りのナマイキな小僧」〜「京都の花札屋風情」など。

*10:そういう意味では日本にNPONGOはまず存在しない。補助金頼みの「NPO法人」というメダパニ組織は佃煮にするほどある。

*11:=「こうえきのたて」をはぎ取り「ばくち税」を新設する。