東京都・第28期青少協・非公開の決定プロセス

松下都議「青少年健全育成審議会は、規則では『公開できる』となっているが、毎回開催する時点でメンバーが非公開に決めてきた。」

「青少年健全育成審議会」と「東京都青少年問題協議会」の関係

東京都青少年問題協議会
東京都青少年問題協議会は、「地方青少年問題協議会法」等に基づき設けられた、青少年問題に関する総合的施策の樹立に必要な事項を調査・審議し、関係行政機関相互の連絡調整を図るほか、知事及び関係行政機関に対し、意見を具申するための知事の附属機関です。
 
東京都青少年健全育成審議会
東京都青少年健全育成審議会は、知事が「東京都青少年の健全な育成に関する条例」第18条の2の規定に基づき、青少年を健全に育成することを目的として、図書類、映画等、がん具類、刃物及び広告物について、推奨、指定又は措置命令をするに当たり、世論の代表として適切な審議を行い、もって公正な意見を述べる機関です。

記載順・内容とも、青少協の方が上位。青少協が大方針を定め、青少審が実務に意見を述べる、というカンジ。そこで青少協の議事非公開の決定プロセスは以下の通り(議事録は公開されている)。

東京都・第28期青少協・非公開の決定プロセス

※発言者の肩書き、関連条文へのリンク追加、その他文字装飾オレ。

前田雅英部会長 首都大学東京法科大学院 教授
それでは議事を始めたいと思いますが、その前に、前回の専門部会で住田委員からご質問がございました、会議の公開、非公開についてなど、青少年問題協議会の運営について、先ほど資料1というご案内がございましたけれども、それに基づいて説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

〇青山青少年課長
資料1をご覧いただきたいと思います。

 前回ご質問がございましたので、今回、「東京都青少年問題協議会の運営方針について」ということで1から4までまとめさせていただきました。

 青少年問題協議会自体の要綱におきましては、会議の公開、非公開について明文では定めた規定はありませんが、資料1でお示ししたものにつきましては、少なくとも情報公開条例制定以降の都庁内の会議の趨勢がほぼこの原則にのっとっているということで、これまでも実際これにのっとって会議を運営していたという原則を、今回、明文化いたしたものでございます。

 読み上げさせていただきます。

  • 1、会議。協議会は公開で行うものとする。ただし、協議会の決定により非公開とすることができる。また、公開する場合においても、東京都議会傍聴規則第11条に定める者については傍聴席に入ることができない。

 ということで、2枚目の紙に、東京都議会傍聴規則第11条その他関連の規定を出しております。

 要は、議事の進行を妨げるような方々については傍聴していただくことはできないということでございます。

  • 2、公開の方法。会議を傍聴しようとする者は、所定の書面に氏名、住所または名称及び連絡先を明記しなければならない。
  • 3、非公開の決定。副会長又は専門部会長は委員と協議の上、非公開について決する。
  • 4、会議録。協議会の会議録等は公開するものとする。ただし、東京都情報公開条例第7条に規定する非開示情報に該当する箇所を除く。

 ということで、こちらも2枚目に東京都情報公開条例第7条について書いてございます。

 5号の、審議の中立性を損なう、率直な意見の公開を損なうとか、そういったところを書いてございますが、基本的には、法令で定められている場合や、個人情報が含まれる場合、そういったものも非開示情報に当たりますので、そういった箇所は除くということになります。

 以上、運営方針についてということで、これまで暗黙の了解ということで従ってまいりました準則につきまして明文化したものでございます。

前田雅英部会長 首都大学東京法科大学院 教授
 ありがとうございました。ただいまのご説明についていかがでしょうか。何かご質問、ご意見ございましたら。

 手順が前後になってしまって申し訳ないんですが、会議の第1回目に準備ということが筋だったと思うんですが、よろしいでしょうか。

 加藤副会長から、28期今期の東京都青少年問題協議会の運営について、委員の皆様にお諮りいただきたいと思います。副会長、よろしくお願いいたします。

加藤諦三 副会長 早稲田大学 名誉教授
 ただいま青山課長からご説明いただいたようなことで、協議会そのものは公開ということになるわけですけれども、ご承知のように、総会と拡大専門部会、そして、われわれが今議論する専門部会、あるいはそれを起草する場合には起草委員会のようなものが設けられたりするわけですけれども、協議会総会と拡大専門部会はもちろん公開になるわけですが、専門部会の場合には、どちらかというと専門的なことを議論する場ですので、できるだけ静かな環境の中で議論するということと、外部からのいろいろな圧力があって発言しにくいというような環境ができないことが望ましいと考えております。

 そういうことで、協議会としては公開だけれども、28期については議事録は公開する、ただし、この部屋で議論する、この場に傍聴の方が入ってくる、で、何らかの圧力があるというようなことで、専門部会の中立性が侵されるということは好ましくないと考えます。

 ただ、ここで議論された内容は公開されますし、拡大専門部会で、この内容はさらに報告されて中間答申のようなことができたときは、もちろんそれを都民に公開して都民のご意見を伺うというようなプロセスを経ておりますので、専門部会の議論は中立性を保って、いろんな圧力を感じないで自由に議論ができるという環境が、28期の場合には望ましいのではないかと考えておりますけれども、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、そういうような形で議論させていただいて、会議録を公開させていただく。議論の中で、公開にした場合に、だれかからの意見が専門部会の意見のような形で外に報道されると非常に混乱することがあって、例えば僕が言った意見とか、前田部会長が言った個人の意見という形で正しく報道されれば問題ないんでしょうけれども、いかにも個人の意見じゃなくて専門部会の意見というふうになるとちょっとまずいですので、28期については非公開ということでよろしいでしょうか。ありがとうございます。

  1. この後、当協議会では酷い台詞が吐き散らされ(彼等は本気で信じているんだなぁ)、
  2. 出来た答申に対するパブコメは、10Q1都議会の会期中いっぱい隠蔽され(表現規制について少しだけ考えてみる(仮)  パブコメを隠蔽する東京都)、
  3. 10Q2都議会ではしれっと「参考人」の肩書きでご意見を述べておられる(参考人の資格 - agehaメモ)。