参考

2008年4月27日 毎日新聞 きょうの怒:硫化水素自殺が全国で多発しています…

 硫化水素自殺が全国で多発しています。手元のスクラップを開くと、3月は4件ほどしかなかったのに、4月に入り爆発的に増加し、10倍を超す40件以上に達しています。連日、誰かがどこかで硫化水素自殺をしていることに。年間3万人という大量の自殺者を出すニッポン。そんな社会がいいわけはありません。浴室に目張りをする時、薬剤を混ぜようとするその瞬間、もう一度考え直してください。「生きるんだ」と。

「硫化水素自殺:」の検索結果 - 毎日jp
 毎日新聞のサイトは記事見出しに"硫化水素自殺:"といった分類タグを付加している点で、他の新聞社より記事を探しやすい。これによると、08/04/28現在の検索結果は51件。最も古いものは、硫化水素自殺:札幌でも(2008年4月1日14時50分)であるようだ。単純な割り算だが、毎日新聞社は、一日あたり1.8件の「硫化水素自殺:」という見出しを持つ記事をWeb上に放流している計算になる。もちろん、これを止めたいという善意の存在は十分に感じ取れるものの、その影響についてはご一考いただきたい。
 同じ社会派系と目される事の多いasahi.comではタグを見出しに混ぜ込まず、重要報道は「ニューストピック」なる特設ページにまとめる方針を取っているが、ここには硫化水素も自殺も無い。基本的に「社会 事件・事故記事一覧」に他の記事と無差別に並べている。最も古い日付の記事は04/26URI。個々の記事下に配された「この記事の関連情報」欄から同種記事を数件追えるカタチにはなっているが、それ以上は同時に目に入る事は無い。「硫化水素」で検索してもwikipedia等の一般サイトが並ぶのみで、そもそもasahi.com内部の記事が出てこなかった。印象になるが、記事の消滅(Web上での公開停止)も他の記事より速いようだ。

 巷間、模倣自殺、または群発自殺と呼ばれるものに、自分が関心を寄せたのは、2006秋です。連日の報道が繰り返す「ゲーム感覚」「ネットの影響」「おどろおどろしい演出」などの中で、「WHOによる自殺予防の手引き」をひき、報道自粛の口火を切った筑紫哲也さんの見識には、現在も敬意を持っています。

2008年4月25日 毎日新聞 社説:硫化水素自殺 死を誘発するサイトの罪深さ

警察当局は監視に努めて、ネットの開設者やプロバイダーに自粛や削除を求めるべきだ。自殺との因果関係が認められた場合は、自殺ほう助罪の適用なども視野に入れて取り締まりを強める必要がある。自殺サイトに限らず、反社会的なサイトを追放する機運も、盛り上げねばならない。
生死のはざまで悩む人を自殺に駆り立てる誘因については早急に除去する取り組みが求められる。

 当該記事に関しては、不勉強と言わざるを得ません。自省されたい。

2008年04月26日 Meine Sache:死を誘発するマスコミの罪深さ

ぼくはこれまで、この話題について書くのを意図的に避けてきました。1日わずか数千人の参加者しかいないブログといえども、おかしな流行の拡大に加担したくなかったからです。同じ思いのブロガーは多いと思います。しかしマスメディアは、平然と危険な爆発物に火をつけました。そして何人もの命を奪いました。
警察当局は監視に努めて、テレビ局や新聞社に自粛を求めるべきだ。自殺との因果関係が認められた場合は、自殺ほう助罪の適用なども視野に入れて取締りを強める必要がある。自殺報道に限らず、反社会的な情報を追放する機運も、盛り上げねばならない。