液晶テレビ市場の動向
2008/05/01
2006
- テクノロジー : 日経電子版
- 世界の薄型テレビの半数は中国製(06年)うち中国ブランドが71.5%。
- 中国市場における37型の日中品の価格差は06年末に3000元(約4万5000円)
- 価格下落の原因はテレビのシェア争いと、液晶パネルの需給軟化(潤沢な供給)。
- 「テレビの価格下落スピードは速すぎる」--米ソニー幹部が発言 - CNET Japan
2007
- 2007年第2四半期に、(北米で)液晶テレビメーカーのトップに立ったのは、2006年まで事実上無名だったVizioだ。
- VIZIO - Wikipedia
- 2005年にカリフォルニア州オレンジカウンティのアーバイン市に設立
- 完全なファブレス企業で、液晶テレビの企画と設計だけを行っている。
- 株主は鴻海精密工業(台)と瑞軒科技(台)。購買、製造、物流に協力。
- 両社はEMS生産用として日本メーカーや米HP社から液晶パネルを大量に購入しており、Vizio社はこの価格交渉力を利用できる。
- デザインも低価格品とは思えないほど高級感がある。2007年のドイツのグッドデザインに相当する賞を受賞など。
- 顧客満足の向上を重視(他社に比べて消費者への配慮が行き届いている)。
- カラー印刷の使用説明書
- 製品ウラの接続パネルの色分け
- 90人の社員の大半がコールセンター
- 販売チャネルは、Wholesale Clubと呼ばれる倉庫型会員制店舗が中心。家電量販店はあえて避けていた。
- 現在、日本では販売されていない。
※ただし、テクノロジー : 日経電子版によると、2007年夏に液晶テレビメーカーのトップに躍り出たVizioは、年末までに北米液晶テレビ市場の3番手にまで後退し、現実の厳しさを味わうこととなった。
2008
※頭書の今月からハイビジョン液晶テレビが大幅に値下がりするかもしれません - GIGAZINEの原文、http://hdguru.com/psst%E2%80%A6wanna-save-big-on-a-new-hdtv-it-will-pay-to-wait-till-may/236/には、"Sony’s major competitors (LG, Samsung, Sharp, Toshiba)"、や "2nd and 3rd tier vendors (i.e. Visio, Westinghouse) " などの文言があるので、Visioは「一流ブランド」という訳ではない模様。
※ソニー、サムスンとも出荷台数100万台を超えている。
※Visioの出荷台数の前年比は250%+。上位5社の中では断トツのトップ。
- 大型液晶パネル世界出荷数、08年1−3月期
- 首位サムスン20.5%。
- 2位友達光電(台)20.0%
- 3位はLGディスプレー19.8%。
- トンで6位がシャープの4.5%。
- 上位3社で60.3%
こうしたメーカーが地デジ対応機に乗り出さない理由はナニカ?
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20080425/jeita.htmによると:
2008年累計(01-03月)
液晶カラーテレビ、188万8千台
(内)10型以上、188万1千台
(内)30〜36型、55万6千台
(内)37型以上、48万5千台
ここに10型以上30型未満で84万7千台の小型(あるいは低価格品)市場があるわけで。相対貧困率世界第二位の日本(13%超えでアメリカに次ぐ)は、Visioの強みが生きる市場と思われる。
- 既に日本市場が大した規模でない。←中国市場の伸びで相対的な地位低下は免れないが、四半期単位で40万〜から100万台の出荷台数を競ってる会社にとって、84万7千台の小型(あるいは低価格品)市場は魅力が無いものだろうか?
- 消費者の資質:世界一五月蝿い。
- B-CASの仕様、認可手続きが複雑怪奇。
やっぱB-CASは家電メーカーの"絶対防衛圏"っつう気もするが。