日本の著作権法とか

 たぶん日本の「細緻すぎる著作権法」はこの三つでできてる。

  1. 「業界団体ベース」で「民意」を測る行政構造。
  2. それに基づく「政府法案」が大半。
  3. 日本人好みの「カイゼン」。

 で、あれば、法律屋の「あるべき論」は上記3番に留まる。

 端的に言えば、現行官庁は「業界団体」がなければ一切の情報収集/情報分析ができない。国会や議員は、より世俗的/感情的なバランスを取る機能しか持っていない。だから、議員立法は盛んでは無く、ワンテーマをずっと追う一点豪華主義議員も少ない。

 省庁再編や公務員改革で変わりつつはあるが、まだまだ途上だ。「消費者庁」はあくまで消費者保護が目的なので、「生活者」や、まして「生産消費者」の利益を代表するものではない(はじまるまえからじだいおくれ)。またこれらは「生業に立脚した立場」ではないので「天下り」を受け入れるほどの「業界団体」を形成しない(政府そのものが富国強兵/高度成長に特化した編成)。

 フェアユースだの登録制だのは参考にはなるが、導入したらしたでまた別の問題をおこすし、そもそも力関係で言えば、導入検討の過程で「既存著作利権」を侵さないように「業界団体」が圧倒的なロビーを展開するだろう。

 『権利者のロビー攻撃を受けない著作権政策』より「個々の権利保持者」と「生産消費者」との直接対話回路を創っちゃうほうが手っ取り早いように思う。ぶっちゃけ「ニコニ・コモンズ」はその対話が公開だし。閲覧可能な記録も残るし。

 その積み上げで「だいたいの良識」を積み上げてくのが本スジぢゃないかと思う。