米騒動2008

本当にまずいのは
カビ毒のアフラトキシンB1が検出されたり
この部分なんだ。

アフラトキシン-wikipediaによると:

  1. 地上最強の天然発癌物質。毒性はダイオキシンの10倍以上といわれる。
  2. いくつか種類があるが、毒性はB1が最も強い
  3. B1のラット実験で非常に強い肝臓癌の発ガン性が判明している。
  4. 調理では分解せず食品中に残る
  5. 食品残留基準は国により差があるが、各国で厳しい
    1. 日本では10 ppb
    2. 米国では20 ppb

 とはいえ。

ピスタチオ、ピーナッツ等のナッツ類や干しイチジク、トウモロコシ、ナツメグなどの香辛料からは、基準値以下のアフラトキシンがしばしば検出される。

 ともある。もともと熱帯〜亜熱帯に生えるカビが原因の毒なので、食料輸入する限り摂取は不可避とされているのだそうな。したがって、以下の『三笠フーズ』の発言は、〜道徳は脇に置く〜、裏返せば「ちゃんと10 ppb超えないように混ぜました!」と言ってるように取れなくも無い。

  1. 三笠フーズが正規米との混合を認めているのは、カビ毒のアフラトキシンB1が検出されたり、水でぬれたりした分で、いずれも「うるち米」。
  2. 「企業努力で1円でも安くするためだった。ブレンド米は米業界では常識。味を落とさずに配合割合を考えるのが米屋のテクニックで、その手法を応用した」
  3. 三笠フーズ関係者は事故米の食用への転用について、「(同業者は)どこでもやっている」と証言している。

 もちろん眉毛の寄っちゃうハナシではあるのだけど、あまりヒートアップしてしまうと『具体的な危険性がどの程度か?』がボケボケになってしまう。それでは妥当な再発防止策が立たないし、立っても社会的合意が出来上がらない*1

 その一方で、農水のみなさんも「大きな健康被害は無い」と言うばかりでなく、汚染米の行き先解明に全力を挙げ、残留濃度を測り倒して公表して頂きたいものだ。

三笠フーズからの汚染米転売先
アフラトキシン残留米】
▽喜界島酒造(鹿児島県)
西酒造(鹿児島県)

 で、今回の「事故米騒動」がキッツイなと思うのは、コレ。ふたたびWikipediaより。

食品用 もしくは 食品加工を目的として輸入された穀類で、一定レベル以上のアフラトキシンが検出されたものは 食品用途用として使用することはできず、他用途(飼料用等)への転換や 廃棄処分が行われる。

 ↑この監視体制が機能していないと言う事。『事故米の食用への転用について、「(同業者は)どこでもやっている」と証言している』って事。『ブレンド米は米業界では常識』って事。三笠フーズが、テレビでどこぞの酒造会社の社長さんが『この会社を信用できなかったら、どこから買うんだというくらいに信用していた会社』と言うほどの存在だった事。

 さらに080910付朝日紙面によると、「三笠フーズ」は事故米の保管料や焼却代になやむ農水省にとっても「赤字の出る入札」に来てくれるありがたい買い手だったのだとか。

 そら、消費者もやかましくなりますわな。食いもんの恨みは怖いんだぞぉ*2

*1:脊髄反射は過剰規制でギスギスなヨノナカになってしまう

*2:おととい買ったせんべいが食べにくいぢゃないか