デジタルコンテンツの流通促進に関わる会議がいっぱい。
- 総務省「デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会」-060928第一回
- 政府・知的財産戦略本部「デジタル・ネット時代における知財制度専門調査会」-080313設置
- 自民党「デジタル・ネット時代の著作権に関する小委員会」-0804月発足
- 同年7月、中間論点整理を発表。ネット法やフェアユース規定の導入に前向き。
- 経産省「コンテンツ取引と法制度のあり方に関する研究会」-080898発足
- 背景不詳:「デジタル・コンテンツ利用促進協議会」(仮称)-080909設立総会
- 『実際、岩倉事務局長は記者の取材に対し「それ(ネット法)も選択肢のひとつ。いずれにしても、法案提出に向けて議論を進めていくための協議会」と関係性を否定しなかった。』
- 顧問に甘利明(前経済産業大臣、自民)。
- 080910-journal.mycom
- 080910-知財情報局
ずいぶんたくさんありますねという感じだが、これらは、文化庁-文化審議会ラインの会議体へのカウンターとして作用する事が期待できる。
- 文化庁「文化審議会-著作権分科会」※参考
- 使用料部会:著作物の利用に係る裁定などに関すること
- 法制問題小委員会:著作権法制の在り方に関すること
- 私的録音録画小委員会:私的録音録画に関する制度の在り方に関すること
- 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会:過去の著作物等の保護と利用の在り方に関すること
- 国際小委員会:国際的ルール作りへの参画や国際協力の在り方に関すること
これらが、歴史的経緯から旧来の著作権法の運用を離脱し難い存在である事は確かであるように思う。追記//うっかり冒頭に挙げてしまったが、電波行政を預かる総務省-情報通信審議会ラインの会議体も、旧来の「ならわし」を抜けにくいだろう//。
ただし、080809-BENRIさんの、設立総会から会費5000円で帝国ホテルだよ,ということで,MIAUとの資金力の差は歴然としていました。お偉いさんは,中山先生を除けば,川上のコンテンツホルダ側のお方ばかりで,川下のエンドユーザーや川中の流通業者の代表が誰も壇上に登っていないという時点で,「コンテンツ利用促進」という協議会の本旨はどこかに行ってしまうのではないかと
という危惧が示すように、消費者の利権保護/拡大という点では不安が残らないもんでもない。また、十把一絡げに旧来の著作権を制限すれば良いというものでも無いだろう。
日本人好みの「カイゼン」で細分化され複雑化した著作権を法規制で強制的に集約した場合、その「集約先」は「既存のコンテンツホルダ」になる確率が高い。
例えば、キー局が著作権を持つ映像は、国内で制作される映像の時間にして90%以上とも言うが、これらをキー局が再放送やネット流通にバンバン流せるようになった場合、それに応じた報酬が、番組制作会社に回るのだろうか?
映像の場合、日本最大の映像著作利権は「テレビ局(キー局およびNHK)」だ。『放送(電波免許)と製作(著作権の窓口)の分離』を併行して進めなければ、映像制作の現場はさらにキビシい事になる確率が高いように思われる。
「流通が圧倒的な立場に立つと、価値の創造者に成果に応じた報酬が渡らない」は真理だと思っているので。要は「著作権法」ではなく「オヤブンの甲斐性」の問題だと思っているので。
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