理科の先生２ - agehaメモ

　今でこそ私大文系卒（ようはバカ）な自分だが、中学校では科学部に入っていた。

　最初の部活見学で、理科の先生が「なにやろっかな」といいつつ見せてくれたのが「ケミカルガーデン」だった。

　先生は30前のちょっとつんとした感じのおねーさんだったので、現在であれば相応の邪念が生じるところだが、まだ毛も（自粛）なガキンチョとしては、「ケミカルでガーデン！なんかかっこいいぞ！」という感じだった。

　こう、なんというか、見てると毛みてぇのがもわもわと育ってゆくものだったが、「すげーすげー」と騒いでいると、「トラウべの人工細胞っていうのもあるんだけど、見る？」と、今思えば妙に無機質な声が掛かった。

　現在であれば相応の邪念が深まるところだが、まだ毛も（略）としては、「人工で細胞！みるみるみるみる！」という感じだった。

　こう、なんというか、ぷくぷくと自己増殖する筋子、みたいなものだったが、「すげーすげー」と騒いでいると、先生が試験管の洗い方を教えてくれた。

　そんだけ。入部はしましたよ。ええ。