一億総ブロードバンド

- ブロードバンドサービス合計 FTTH DSL CATV FWA*1
08/09月末 29,755,953(100%) 13,756,489(46%) 11,966,838(40%) 4,019,788(14%) 12,838(0.04%)
同年6月末との差 410,760 670,506 ▲323,134 63,692 ▲マイナス304

ブロードバンドサービス合計の全てが家庭だとしても3千万。日本の総世帯数は5千万。従って日本のブロードバンド世帯普及率は60%に過ぎない。40%以上が、光でもADSLでもCATVでもFWAでもない....え、それモデムか、そもそもネットが無いって事?

日本はわりと人口集中の激しい方だが、国土が狭いわりに山がちで小島も多い。ぶっちゃけ東京都でも奥多摩までいきゃ立派な過疎だ。こうした所でも電話線は引かれているが*2ADSLでは怪しいし、光を通すにゃオカネがかかる。

こうしたところをなんとかしましょう(しかもなるたけ安く)てのが、固定された利用者端末を無線でネットワークに接続するアクセスサービス、つまりFWAというものだと思うのだけど、その中で、有望視されているのが「地域ワイマックス」というもんであるらしい。

 地域限定の次世代高速無線通信サービス「地域WiMAX(ワイマックス)」の普及を目指す協議会が16日、設立された。
 山間部や離島など光ファイバー敷設が難しい地域でも、低コストでブロードバンド(高速大容量通信)を整備でき、情報格差解消の切り札として期待されている。(石井重聡)
 総務省は今年6月、ケーブルテレビ事業者など42社に「地域ワイマックス」の免許・予備免許を交付した。協議会には放送局や地方自治体を含む145の団体と個人が名を連ね、実施地域拡大に向けた検討を進める。
 次世代高速無線通信は、屋外でADSL(非対称デジタル加入者線)並みの通信を可能にする。KDDIなどを母体とする「UQコミュニケーションズ」と、簡易型携帯電話PHS)最大手のウィルコムが、来春以降に全国展開を始めることが決まっている。
 地域ワイマックスは、政府が目標とするブロードバンド空白地域の解消への切り札とされる。山間部や離島で光ファイバーなどを各戸に張り巡らすには多額の費用がかかる。地域ワイマックスでは1局1000万円程度の基地局を10〜20局設置すればよく、投資額を抑えることができる。
 各社は年末から順次サービスを開始し、42社で約63万世帯をカバーできるという。
 総務省は来年度、補助金で地域ワイマックスの普及を後押しする方針だ。ケーブルテレビ事業者を中心に約150社が参入を検討しているという。
(2008年10月17日 読売新聞)

しかしこれでもたった63万世帯に過ぎない。残る1940万世帯はまだ先だ。地域ワイマックスの免許にはCATV同様、細かい地域免許になっており、隣接市町村をカバーする事は赦されるが一県全体をカバーする事はゆるされないという、、、なんでそうなったのか知らないが、、、会社規模デカイほうが、全国隅々までカバーする体力あると思うんだが、、、いやでも、「固定された利用者端末を無線でネットワークに接続するアクセスサービス」だったら人口密集地域だけで手堅く稼ぎたいよなぁ。

つまるところ、「一億総ブロードバンド」は、モバイルWiMAXと次世代PHS、それにW-CDMAの後継となるLTEにかかっているのだなと思った。

*1:固定された利用者端末を無線でネットワークに接続するアクセスサービス

*2:電話会社には、ユニバーサルサービスといって、全国一律に同じように繋げるのが我らの使命!というDNAがあり、ADSLのようなベストエフォート技術には本能的な拒否感を持っていた