クラクラするほどデモクラシー

日経である以上、産業振興的な視点に寄りがちなのはやむを得ないが、英国における地デジ普及活動の話にクラっと来た。

自分の理解では、「当局・メーカー・放送局」と「消費者」の間に入る「デジタルUK」なる独立機関(NGOかつNPO)が設立され、これが「双方の意見」を集めてすりあわせを図っているようだ。

「コミュニケーション・マネージャ」とでも言えばいいだろうか。これが普及活動の主役らしい*1

英国の停波が「地域単位の逐次停波」なのは、両者の合意形成ができた地域から実施してるからっぽい....ステキ.....鼻血でそう。

んじゃ日本で同じ事できるかっつったら、そのままってわけにゃ行かんダロとは思うけど、それにしても日本の普及活動は、「当局・メーカー・放送局」だけで「国民運動」とか「不退転の決意で断行!」とか....やってる感が否めない。

全国に相談窓口を開設とか、放送局やメーカーのOBを配置して周知徹底を図るとか、難視聴地域に受信施設整備とか、障害者やご老人のご自宅訪問とか、万一延期の際は国が責任を持って地方局の経営を支援とか....。

売らなきゃ喰えない人*2や、普及させなきゃ喰えない人*3はそれどころぢゃないのだろうけど、、、デモクラシーっていったいなんですかというカンジだ*4

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ちなみに。英国の地デジはハイビジョン*5ではありません。SD。だから日本で言う所の「生活保護世帯に配る用簡易チューナー(予価5000円)」が、フツー。「今までのテレビ」に繋いでも「残念感」を味わう事はなさそうだ*6

*1:ちと話がズレルが、着工を急ぐあまり30年近く遺恨を残す成田を研究したドイツは、ミュンヘン国際空港建設に当たって、建設決定から着工まで約20年を予定地住民とのコミュニケーションに費やし、着工後約5年で完成した。ちゅう話を思い出した

*2:世界に冠たる家電メーカーがいっぱいあるてのは、ジャパン・オリジナルの条件だ。

*3:有料放送の世帯普及率がG7で一番低く、地上波無料放送が圧倒的な「娯楽の王様」てのも、ジャパン・オリジナルの条件だ。

*4:地デジに限らず、そういう統治のあり方には「デモ暮らし」を増やす効果があるんぢゃないかなぁ。

*5:世界最強の放送技術研究機関、NHK技研が作った。これがあるのもジャパン・オリジナルの条件だ。

*6:エンコ厨的には許し難い低bitrateらしいのだけど、まぁソコは日本の地デジも一緒だしぃ。