地デジの難視聴世帯数はアナログより増える

総務省の発表では、アナログ放送で10万世帯だった難視聴世帯は、地上デジ化で30万—35万世帯に増える。

一年で25〜35万の減。と言う事は、今年の発表ではゼロになるのだろう。というのは冗談キツいけど。

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仮に、ナニカのテストで95点は取れるとして、その上を狙うとどんどんキツくなってゆく。1点が重く感じる。あと5点を上乗せするにはそれまでにカバーしてないポイントをしらみつぶしにする必要があるのだけど、そういうのは異様に細かい。

と言う事で、この対策計画は2009年8月までに公表され、半年ごとに見直しがかかる予定。「まだカバーしてない細かいポイント」は、これからゴロゴロ出てくる筈だ。たぶん、地方ニュース。

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抜粋

  1. 鎌倉市が地デジ難視地域になる恐れが出てきた。
  2. 放送局側の試算では、想定される神奈川県内の難視地域のうち75%超が鎌倉市内。
  3. この状況でデジタル放送に移行すれば、民放で約五千世帯NHKとテレビ神奈川で約三千世帯が難視地域に。
  4. 同市内は、大半の世帯が東京タワーから直接、または湘南平の中継局経由で電波を受信。
  5. 中継局(アンテナ)の設置に対し、市側は景観保全を理由に難色を示している。

3番。無対策のまま2011停波した場合、民放と広告代理店は「五千世帯ぶんのCM代値引き」を求められ、NHK「三千世帯ぶんの視聴料を失う事に」なるだろう。

あのへんって、伝統的に文化人とか、芸術家とか、政治家とか、財界人とか、なんかそんなよーな分類の人が多く住む土地柄とゆーイメージがあるんだが。

4番。2012に新東京タワーが稼働を始めれば、必要な中継局の数は少なく済む可能性がある。したがって、2011〜2012の期間、鎌倉だけアナログ放送を継続するのが合理的と考える。
5番。この理由で中継局整備を阻まれるとは、いやもちろん景観保全だいじだけども、総務省のなかのひとたちにはちょっと同情を禁じ得ない。

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そもそもなんで難視聴世帯数はアナログより増えるのか。について、上記記事にヒントがある。

デジタル放送はアナログ放送に比べ電波の周波数が高い。乗せられる情報量が増える半面、真っすぐ飛ぶ性質があり、鎌倉のように起伏の激しい土地では電波が届きにくくなる。

直進性が高いと言う事は、回折性がひくい(物陰に回り込まない)て事かと思う。物陰に回り込まないと言う事は、全国の盆地、山地のみならず、全国のビル陰で受信感度が変わるって事だと思う。

日本でテレビ放送が始まったのは1953年。地デジは、それ以来五十年かけて積み上げた難視聴対策*1にリセットを掛けるわけなので、やっぱ

2011夏全国一斉停波、世帯普及率100%!て目標は、、、少なくとも、学生時代にコンスタントに97〜8点取ってたような人達*2の言う事では、ないように思う。

*1:全国にはU局しか入らない地域もあるにせよ

*2:例えば霞ヶ関の高級官僚