日本最初の人口衛星「おおすみ」について

今では考えられないが、L-4Sロケットは誘導制御装置が付いていない、世界初の無誘導衛星打ち上げロケットである。しかし、単に真っ直ぐロケットを打ち上げても軌道には乗らない。何らかの方法で機体を制御し、地表に対して水平に向きを変えなくては、衛星を軌道に投入できないのである。これは決して開発能力が無かったわけではなく、誘導装置はミサイル開発に繋がる軍事技術への転用が可能であるという指摘が野党の日本社会党等から上がり、開発の着手時期が大幅に遅れたためである。この代替策として、

なんだか良くわからないがすごそうな「無誘導重力ターン方式」なるものが開発され、その要素技術の一つが『後の宇宙研衛星打ち上げロケットに採用されるロール制御モーター「SMRC」に結実』したのだそうな。

なんか、意地になってたんぢゃないかという気がしなくもないが、世の中ナニがどう転ぶかわからないものだ。