陳腐化の陳腐化

低成長期に入った市場では陳腐化戦法は陳腐化するが、その一方で消費者の意識変化は常にゆるやかなものだ。
故に「陳腐化の王様」は、潮目を見逃しがち。ゲンミツには「嗜好が変化した少数」の為に、「大規模な肉体改造が必要なファイトスタイルの改造」に踏み切る動機が無い。乃至は「オレにはこれしか無いっスから」とか言ってるうちに自分が陳腐化とかありそうだよなぁ。と思った。

ただAppleが陳腐化戦法を捨てた訳ではなく、クラシック環境の廃止やPowerPC非対応など、「ロングスパン陳腐化戦法」も併用している。これで「意識変化の激し過ぎる層*1」にも買い替えをアピールできるし、「意識変化のゆるやかな層*2」も取り込める。

最終的にはスーファミ時代の任天堂を目指していると思われる。〜〜ハードよりソフトの利益、プラットフォームの一強皆弱、流通の独占、サードパーティからの上納金、、など。
ただし、そのプラットフォームはMacではなく「iなんとか」であるように思われる*3
さらにプラスして、「客にファイルを渡すな。鯖への入場料を取れ」を嗜好しているようにも見える。

////
車もIT比重が上がってゆくように思う。既に制御系とサービス系を合わせると、車載ソフトのコード行数は、そのへんのパソコン裸足であるらしい。であれば「ケイレツ・ピラミッドでの擦り合わせ」よりは「PC/AT化」してしまったほうが、社会全体としてはエコだろう。サスに仕込んだセンサーとも通信せなならんのなら、そっちの方が安い。
ただしコチラには「電動化」という超ド級旋回軸があるので、その軸の上では陳腐化戦法が効くかも知れない。その前に「灯油ランプ製造」から「電球製造」に化けねばならんが。

*1:「ここでがんばってPowerMacを買えばあと十年はたたかえる!」などと思ってしまったオレw

*2:例えばx86化を「性能が上がったサイン」と受け取る層。

*3:故にx86アーキテクチャとは限らない。