2)鉄人の世界
自分は鉄分の薄いほうだと思うのだけど、以下は楽しげに語られると聞いちゃうんだよ。的な耳学問。いっそ鉄化してしまったほうがしあわせになれるのでしょうか。と思う事もあるんだけど、まだちょっと怖いわ。みたいな。
1. 狭軌と標準軌
ゲンミツにはもっとイロイロあるらしい。奥が深い。
標準軌のほうが幅広な列車を運行できる。つまりスペースにゆとりが出る*1。たった40センチの違いだが、面積は長さとの掛け算なのでその差は、、、、文系なのでよくわからんが、たぶんすごい。
国力が弱かったり、国土が山がちだったりすると、線路幅が狭いほうが建設費がローコストで済む。
鉄道敷設期の日本はこの両方だった。輸送力は「標準軌」よりも落ちるのだが、「ない」のとは雲泥の差がある。新幹線や一部の私鉄は標準軌だったりするのだけど「国鉄」が狭軌なもんで、中古車両の払い下げや相互乗り入れで苦労する。だってしょうがないじゃない。髷結ってたんだもん。
これを大都市圏だけでも標準軌に張り替えれば痛勤緩和に効果大な筈だが、コストもスゴイ事になる。用地買収、地下鉄は掘り直し、全車両の改造、全てのホームの改修、、、税金叩き込むとしても工事に何十年かかるやら、だ。
ところでwikipediaに日本の改軌論争という項があった。
日本の改軌論争は公共サービスの経済学において、国家的な政策と日々進歩する技術の両面が複雑に絡み論争を引き起こした最初の事例であり、ずっと後に至っても交通、通信、放送の分野において同様の論争が起こる度に「改軌の轍は踏まぬよう」という言葉が交わされている。
だそうで、面白いなコレ。地デジで使おうw
2. 鉄道会社の努力
1 日本のダイヤは密度が高い
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- スジ師のウデマエ:PC化以前からの職人技
- スジ師というのは鉄道のダイヤを組む職人の事で、さるスジでは特権階級とか異能者とか呼ばれ崇め奉られているらしい。どこで読んだか忘れたが、ラッシュ時にお召し列車が高架をくぐる時に、その上を一般列車が通過せず、かつ輸送量が落ちないようなダイヤを組むとか、してのけるらしい。なにもんだ。鬼神か。
- 運ちゃんのウデマエ:秒単位の正確運行
- ほとんど秒単位の正確運行も神がかっているが、山手線などでは、遅れが出た際にホームの滞留客数が均等になるように、「運行間隔を均等にならす」みたいな事もやっているようだ。たぶんソレ各駅の状況報告見ながら瞬時に「その駅で停車時間X秒増!」とかやってるワケで、指示出す方もやって見せる方もなにもんだ。鬼神か。
- 恐怖の「相互乗り入れ」:キチガイじみている。
- スジ師のウデマエ:PC化以前からの職人技
2 狭軌のワリには輸送力がすごい
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- 車両の壁の薄型化:ミリ単位の拡幅努力
- 心理工学に基づく乗車客の整頓
- 座席の配置、くぼみ、折りたたみ、パイプやつり革の位置、数、形状
3 コミュニケーションがやたらに濃ゆい
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- ただいま停止信号でうんぬん
- 整列乗車をうんぬん
- 駆け込み乗車はうんぬん
- XX駅で体調を崩したお客様がかんぬん
- スゴいのになると全ドアの内側にTVがあり「次はXX駅、開くドアはこっちです」とか
これらの「たゆまぬ努力」のおかげで、痛勤電車は「あの程度で済んでいる」と言う気もする。だからって痛い暑い臭い事に変りはないが、「せめてラッシュ時の乗車率を190%まで下げたい」的な努力は、なんといいますか、カッチョいいねぇ。アタマが下がるますよ。