あの人は軸がブレてない。ステキ

全体的な趣旨はともかく、ここだけ引っかかった。

このような考え方ができるのは、任天堂が巨大な社内留保を備えており、資本的に全く問題がない状況だからこそなわけですが、しかし全く任天堂が他のゲーム会社とは異なるスパン、異なる感覚でビジネスを展開していることがわかります。

  1. 『このような考え方』というのは、ひらたくいうと選択と集中だ。当たり前だがルーレットで全ての出目にベットしてるようでは、いくらお金があっても一晩でスッテンテンになってしまう*1
  2. 「そんな真似しない」から、顧客と資本市場が信任する。ハイローラーに成り上がっても「そんな真似しない」なら、「あの人は軸がブレてない。ステキ」。というカンジになる*2
  3. 重箱の隅だが、『全く任天堂が他のゲーム会社とは異なるスパン、異なる感覚でビジネス』というのは、やや曖昧になる。
    1. 「他のプラットフォーム・ホルダー」とは確実に異なる。
      1. ただし、MSやSCEとはスパンや感覚が大きく異なるが、
      2. Appleとはかなり被る。
      3. なので任天堂Appleという構図を立てるのは、「かなり広い意味でのユーザーエクスペリエンスに対する臭覚」という意味では、アリだと思う。一見事業分野は被っているような、まったく別のようなカンジだし、その構図を言語化したり図案化するのは「ギャンブラーの資質を言語で語る」ようなものだが、「ビジネス」を見る際に「ゲーム」や「IT」という分類は、邪魔だ。
    2. ソフトハウス」とは、同列比較に意味がない。
      1. 「ビジネス」を語る際に「ゲーム会社」という単語はあいまいに過ぎる。

*1:そういうのは「シナジー」とは言わない。

*2:このタイプの経営者が「珍しい」のが「日本の財界」の難点だ。