LED照明の口金に、割と期待している件について

「重いLEDランプのソケットが、従来のねじ込み式の口金でよいのか」——こう指摘するのは、日本街路灯製造豊明工場研究開発室主席研究員の若松寿氏だ。

LEDランプは、既存の口金に装着できる製品が多い。国内やG20諸国で売るにはそのほうが早いが、たぶんアレ、交流を直流に変換するACアダプタとか仕込まれてると思う。これは熱源になる。重くもなる。記事によると、1kgを超す製品もあるそうな。

「特に街路灯の場合、自動車などの振動で常に揺れているので、ストッパーが付いていてもねじ込み式の口金では緩んでしまう。ランプを器具にもっとしっかり固定すべきだ」と、若松氏は言う。

ケンプラッツ黒田 隆明さんは、まずは安全基準の制定を提起している。

理想をいえば、LED照明用ソケットの標準化を進めるべきかもしれないが、まずは現実的な折り合いをつける必要がある。LEDランプの重量と既存ソケットとの関係を、安全面から対置させるような何らかの規格や基準が必要ではないだろうか。

安全基準を否定する理由はない。しかし、LEDソケットの標準化には、より大きな可能性があるように思う。

例えば。

ガラパゴス・ソケット〜AC内蔵/直流給電*1両対応〜にがんがん補助金突っ込み、無理矢理市場を作り、規模の経済でコストダウンしてゆく。これで、コストと落下安全性の両面でデファクトができる。

それを持って、BOP市場に直行する。固定電話網も無い国は、ケータイ網の整備に直行する。同様に、電力網すら不安定な地域に、「陽光/風力発電機が附属し、そこから直流給電を受けるLED街灯」を送り込み、それをトロイの木馬にして、直流給電網の受注にコンボする(もちろん、スマグリ付き)。

LED照明の実用化に掛けては、まだ日本に追いつく国家はない(但し、差は僅かだ)。口金の規格化で、国際標準の規格争いに付き合う必要はない(なんかメチャメチャ不得意だからだ)。G20諸国は、エジソン由来のネジネジソケットで溢れている(移行は緩やかであり、スマグリ絡みで防衛的でもある)。

国の主導でも、メーカーのデファクト競争でもいい。日本の製造業は、BRICSの後背に第二戦線を張るべきだ!w

産業人の使命は貧乏の克服である。その為には、物資の生産に次ぐ生産を以って、富を増大しなければならない。水道の水は価有る物であるが、通行人が之を飲んでも咎められない。それは量が多く、価格が余りにも安いからである。産業人の使命も、水道の水の如く、物資を無尽蔵たらしめ、無代に等しい価格で提供する事にある。それによって、人生に幸福を齎し、この世に楽土を建設する事が出来るのである。松下電器の真使命も亦その点に在る

ボトム・オブ・ピラミッド(BOP)なんてしゃらくせぇw。「グローバル水道の哲学」でいいぢゃねぇかw。

*1:LED街灯は陽光/風力発電機が附属し、そこから直流給電を受けるケースがある