閣議で外交方針とか一元管理してないのかな。

2010年10月8日午前:北澤俊美防衛相、記者会見要旨(web上の報道から合成)

北澤防衛相は、9月30日頃より、ベトナムハノイで12日(時事では11日)に開かれる拡大東南アジア諸国連合ASEAN)国防相会議(ADMMプラス)の機会をとらえ、中国との関係修復も視野に、各国の防衛相と個別に会談したいと考え、外務省に中国を含む各国に会談を求める公電を出すよう要請していた。ところが、外務省は、米国やベトナムなど6カ国分への公電は出していたが、中国(梁光烈防相)との日程調整を指示する公電だけ在北京日本大使館に送っていなかった。このため、北京大使館は中国側との調整を行なっていない事が7日夜に判明した。として不快感を表明。

曰く。
  • 「どういう訳か知りませんが。中国については、昨日に至るまで(外務省が公電を)発出してなくてね。私は、けしからんと思ってる」[テレ朝] http://goo.gl/ZKLj
  • 「外務省は『待ってくれ』と言うだけで、理由が分からないから腹が立っている」[時事] http://goo.gl/uBe4
  • 「(理由が)わからん。わからんから腹が立っている」[朝日] http://goo.gl/cOdu

ふつう怒ると思うw。

事後対応。
  • 「ゆうべそういう事実が分かったから、(前原誠司)外相と連絡を取った。外相は全く承知しておらず、公電を発するように(事務方を)指導してくれた」[時事] http://goo.gl/uBe4
  • 北沢氏は7日夜、前原誠司外相に電話で問い合わせた。事情を知らなかった前原氏はすぐに公電を出すよう指示したという。[朝日] http://goo.gl/cOdu
外務省サイドのいいぶん。
  • 前原外務相
    • 「事務的な手続きの遅れで申し訳ない」と釈明。[テレ朝] http://goo.gl/BFir
    • 会見で「中国側が閣僚級の交流停止を表明していたため手続きが止まっていた。菅総理大臣と温家宝首相の会談後、手続きを再開したが時間がかかった」[テレ朝] http://goo.gl/BFir
    • 8日午後の記者会見で「事務的な遅れで申し訳ない」と平身低頭。衝突事件で9月19日に中国が閣僚級交流停止を通告したため外務省も事務を止めたが、10月5日の日中首脳会談で再開したという。[産経] http://goo.gl/Curn
    • 自分が指示したのかどうかを「覚えていない」と述べた上で、記者に向かって「そんな大きな話か」と“逆ギレ”。[産経] http://goo.gl/Curn
  • 政治任用者
    • 外務省政務三役の一人は「日中の閣僚間交流が止まっているので、事務方が止めていた」と釈明。[朝日] http://goo.gl/cOdu
  • 官僚機構
    • 外務省側は「閣僚のハイレベル交流が止まっているなかで、会談の是非やタイミングを慎重に検討していた」としています。[テレ朝] http://goo.gl/ZKLj
    • 外務省幹部は「仙谷氏の判断が下りてこなかったせいだ」という。仙谷氏が対中外交を一手に仕切ったため、仙谷氏の判断待ちとなったことが発端のようだ。[産経] http://goo.gl/Curn
内閣官房のいいぶん。
  • 仙谷氏は8日の記者会見で「事実関係は分からない」。[産経] http://goo.gl/Curn

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閣議というのは毎週2回はやるものだが、そこで「外交方針の意思統一」や、「政府各部の動きの報告」などはやっていないのだろうか?1週間ちかくの間、北澤さんがダマテンで独走していたのだろうか?それとも前原さんや仙谷さんが聞き流していたのだろうか?

誰が対中外交を一手に仕切るにしても、仕切れてない。仕切れてないから、連繋が取れず、瑣末なトラブルの重みで認識が揃わず、責任の押し付け合いや、韜晦が発生する。

フジタの社員さんはまだ一人拘束されたままだ。

出典

ASEAN会議出席で調整=日中防衛首脳会談を模索―北沢防衛相
■日中防衛相会談、外務省打診せず=北沢氏「腹が立つ」
■中国との会談「外務省が要請しないのはわからん」防衛相
■会談の手続きしない外務省に不快感 北沢防衛大臣
■「手続き遅れ申し訳ない」会談遅れ問題で前原大臣
■北沢防衛相が外務省にお冠、そのわけは?
■「怒りまくる仙谷、前原、北沢氏」対中外交で菅政権に異変