蒟蒻ゼリー と消費者庁と斬り捨て御免のおサムライ。
そのへんのスーパーで買ってきたと思しき蒟蒻ゼリー
帰宅したらなんか台所にあった。マンナンライフの製品ではないようだ。
オモテは1/5程度、ウラはほぼ半分が警告で占められている。特にオモテの警告は、セブンスターの警告と比較しても見劣りしない。 | |
喫煙厨としては「リスキー嗜好品のモノサシ」にセブンスターが手頃なのだが、蒟蒻ゼリーは、タバコの一本一本に警告を印刷するに近しい事をやっている。 カップ部分は半透明なので、小皿にでもザラッと開けてフクロを捨ててしまうともう、食い物なんだか危険物なんだか分からない。これを見て「食いてぇ」とか思う人は稀だろう。食欲をそそるもへったくれもない。喰うなよ?食うなよ?キケンだぞ?これはとっても有害なので、喰うなら自己責任で喰えよ?と言っているに等しい。 |
よのなかにはイロイロな方があるので個人の感性も幅広いが、趣味的には、警告としては充分なように思う。
- コレらの警告が「目に入りませんでした」とか、「もっと目立たせろ」と主張する者は、責任能力の有無を疑うべきかと思う。
- コレを子どもや老人に食わせる者は、児童虐待・老人虐待・殺意の存在、ないしは未必の故意を疑うべきかと思う。
- コレを子どもや老人の手の届くところに放置する者は、保護責任者遺棄罪の嫌疑をかけるべきかと思う。
もちろん蒟蒻ゼリーの窒息事故は「直ちに健康に影響が出る」。煙草なみか、それ以上の強い警告が必要という考えは理屈だ。だが餅や飴だって詰まるというのもまた道理だ。「窒息リスクの存在」は、いくつかの不幸な事故と、その後の消費者庁の尽力により、すでに相応の周知徹底が進んでいる。EUでは禁止されてるからと言って、日本国の住民にとって蒟蒻ゼリーは「未知のたべもの」と言うほどではない(いいかげんサルマネ鹿鳴館論法は卒業したらどうなのか。とすら思う)。
趣味的には、「社会的警告の共有」は、既に充分なレベルに達しているように思う。
ところで。最近こんなニュースがあった。
消費者庁は9日、総務省消防庁から、児童がこんにゃく入りゼリーを食べて窒息し、意識を失った、との報告があったと発表した。
消費者庁は、今回の事故原因となったゼリーのメーカーが特定され次第、消費者安全法に基づき、製品の譲渡禁止や回収命令を出すことも視野に入れており、事実確認を急いでいる。
総務省消防庁によると、5日午後5時15分ごろ、新潟県柏崎消防署が119番通報を受け、柏崎市内の男児(6)を病院に搬送したという。こんにゃく入りゼリーは、主に子供が食べる際、かみ砕かずに吸い込んでしまうことなどで窒息事故が起こりやすいとされるが、消費者庁では、今回の男児がどのような食べ方をしていたかや、ゼリーの製品名などについては、詳しくわかっていないとしている。
新潟県柏崎市で5日、こんにゃく入りゼリーで男児(6)が窒息し、意識不明となった事故で、消費者庁は10日、事故は「製品が原因で起きたものではない」との見解を明らかにした。ただ、詳しい原因については「プライバシーの問題があり言えない」としている。
この事故について、消費者庁は総務省消防庁から報告を受けて9日、男児の入院先などから事故の状況について聴取していた。
人生イロイロな方なので個人の感性も幅広いが、手許の感性では。消費者庁に対して次のような印象をもった。
- a.事実確認不十分なままに記者発表を行い、
- b.製品の譲渡禁止や回収命令を出すことも視野に。とまでリキんだ挙句、
- c.翌日、「関係ありませんでした」とズッコケを披露し、
- d.オマケに「委細はプライバシーなので」とか、そんな発表したら6歳のガキのプライバシーに踏み込む輩が出てきかねんではないか。
- e.ここはビシっと「オオカミ少年罪」を反省してみせるべきだろう。
第一には、規制権限を持つ官庁が、事実確認不十分なまま、刀の柄に手を掛けた。というのが、ナニだ。ずいぶんなお侍さんぢゃないかね。試し斬りしたくてウズウズしてるかのようだ。第二には、「誤報の弁明」が無い。というのがナニだ。こんな調子ぢゃ次は「切り捨て御免」をやりかねない。かかる勇み足が続くようなら、風評被害の問題として、訴訟を起こす事は充分に可能かと思う。
、、、最近、弁護士余ってるしね。
人生イロイロ。社会もイロイロ。
(*消費者庁の)研究会座長の向殿(むかいどの)政男明治大教授は「科学的に窒息リスクを少なくする指標が示された。改善をせず、もし事故が起きたらメーカーは社会的に糾弾される」と
世間知らずなアタシとしてはよくわからんのだが、ソレって「ドコの社会」なんでしょうか。あたしゃあんまゾッとしねぇんですけどね。「公権力の暴走」ってのは。