知財ブロック化
国内では(いやたぶん北米でも)ウェブノイドとデッタイトの争闘はまだ宴たけなわではございますが、その先の「ウェブノイド間の分派闘争〜デジロンド(穏健的現実派)とか、デジャコバン(急進的理想派)とか、デジ無産(ただで欲しい、もっと欲しい、いいぢゃないか減るもんぢゃなし)とかw。」があるとすればどんなもんだろうかと。
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ユーザーライブラリを制する者が全てを制する。
甲1,甲2,乙1,乙2を囲い込み、「知財ブロック経済」を構築したものが最大の富を手にする。
甲の自家製bitと乙の消費bit、すなわちユーザー・ライブラリ全体にシェルをかぶせ、イソターネットとの間に指向性の浸透膜を被せるというか、ダイオードを挟むというか、ねずみ返しを設置するというか、ある程度の一方通行標識を設けるというか、、、。この知財ブロック内部では、乙種のDRMは必ずしも必須ではない。個人を特定できれば十分だ。これは、牛乳と牛乳瓶と配達網を、自社で提供しちゃえばそう難しい事ではない(イヤそれが難しいんだが)。
純血種のマカーとしては、全てのbitに猊下の首輪を付けろってか?これを1984と呼ばずになんと呼ぶ!って感じで、思わずメイフラワー号に乗って新大陸に逃げ出したくなるのだけど、iPadについては、、、欲しいw。
ひらたくいうとAppleは、「Macintosh」から「Apple知財ブロック」へ、事業領域をマイグレートする途上にあるように見える。「iPXズ=Apple知財ブロックへの参加資格(ファミコン・モデル)」、「Macintosh=専用開発機材」といった方向を目指している。ように思われる*1。てゆうか2050あたりの未来予想図をバッチリ決めて、常にそこからフォールバックして動いてんでもなきゃ納得できねぇ。
09Q4現在。
- 甲は1,2とも、Microsoftが圧倒的に強い。
- また乙-2-3「まんがと本」には、Amazonが橋頭堡を築きつつある。Appleは未攻略だ。
- さらに国内に限っては、ガラパゴス・キャリアーズも、フリガナ付き住所録や、過去メール、そして着うたというユーザーライブラリを抑えており、難攻不落と言って良いだろう。
- 乙-1-1「ゲーム」は、従来日本の牙城だったが、近年旗色が悪い。iPhone/iPod touchはこの分野で、SOHOスタジオの大量参入と、それに伴う価格破壊を起こしている。日本のゲーム産業は、プラトフォーム・ホルダー/ソフトハウスとも、一段と難しい舵取りを迫られるだろう。
なお。
- AmazonはKindleユーザーの3G通信費を無償としている。これが普及のための出血サービスなのか、Amazon.comの売上に期待しての事かはなんとも言えないが、
- ユーザーライブラリの一切をクラウドで預かってしまい、そのサービスを有料とすれば、より安定した収益が見込める。
- 机上の空論的には、キャリアに対して、この月々の支払いの一部をやるから、それで定額通信費を賄え!と言い垂れる事も可能だろう。
- もしもAppleがそこを目指す場合、そして自社ブロックへVOIP*2を取り込む腹づもりで居る場合、Google VoiceのiPhone進出は、非常に判断の難しい問題だろう。ひとたび「それ」に慣れてしまったユーザーから「それ」を取り上げる事は、不可能に近いからだ。
潜在的な対抗ブロック。