ハ)70体制

上記イとロの合体構造は「事実上の政党政治」である(選挙で結果責任を問うシカケが欠けているのが大問題だが、「人民公社」くらいの「民主性」は備えている)。コレに対し、憲政上の議院内閣制は「タテマエ」である。このシカケは、所得倍増計画を達成し、田中角栄が首相に就任した1970年代に完成したと思われる。

  • 第一民意線:「事実上の政党」からなる「事実上の連立内閣」が、政策と法案のたたき台を錬成する。
  • 第二民意線:「与党」は、「族議員政策調査会」が「事実上の政党」にとりつき、「派閥と総務会」が「事実上の連立内閣」にとりつくシカケ。
  • 第三民意線:「野党」は、「国対政治」で第二民意線に取り付き、支持層の為の「譲歩」を獲得する「特殊な派閥」である。

第二・第三は、「第一民意線がとりこぼした民意」を補間する*1。全体としては、「国家総動員2.0+大政翼賛2.0=挙国一致2.0」と言える。ところで「挙国一致2.0」言うからには「大本営発表2.0」も欲しいw。

※なお、「仕分け」は、「事実上の政党政治」VS.「タテマエの議院内閣制」の権力闘争。と見る事ができる。

*1:明治憲法ぽく言うと、第一民意線は、第二・第三を「輔弼」する。