都知事選の朝に
以下、自分の目に触れた範囲での所感。といっても自分は都民ではないので横目っすよ。
共産小池晃氏「都条例改正部分は廃止する」http://goo.gl/ya4eR。
原則論としては支持するが、それで規制派が納まるかという問題がある。28期青少協以上の「地下化」に繋がっては「文化戦争」だ。
東国原氏「規制しすぎると産業が縮小する」|http://goo.gl/ipVca
- 『反対と賛成の中間の微妙な立場。条例がすでに通っている。あとは行政の中に入らないと判断材料がない』
- 『あまりに規制してしまうと、産業が縮小してしまうのではないか。また、そうしたものに手を伸ばす・伸ばさないは、教育の問題なのではないか』
- 『可否を判断する審議委員会は本当に公正・公平な立場の方たちなのか。目に見える形で議論し、慎重な運用をしていくべき』
趣味的に1番の『あとは行政の中に入らないと判断材料が』が警戒心を産んだ。コレひとつで2番も3番もシツケ糸を抜くように崩れるからだ。また、その後、此方が時間を割いてこの問題を調べたかどうか、自分は知らない。そして『行政の中』とは、青少年・治安対策本部という事になる。
わたなべ美樹氏
- 2月20日。青少年条例の件、たくさんの反応を頂きました|http://goo.gl/et5tm。(親ごさん達の)この不安解消と表現の自由をどう両立するか。一番必要なのは、行政と業界の信頼関係。今後も、現場をまわり勉強します。
- 3月1日。都条例に"改めて"賛成表明 「筋の通った、間違っていない条例」|http://goo.gl/EF6r5。
- 3月23日。最終的見解|http://goo.gl/brIuX。今回この条例が騒がれるに至ったのは、「誤解」や「信頼の欠如」などコミュニケーションの問題が大きく、審議会が民間主導で機能すれば、条文、運営含めて大きな問題は現状、ないのではないか?
わたなべ氏は、この問題に関心を向けた当初から、1)両立志向であり、2)『一番必要なのは、行政と業界の信頼関係』としている。趣味的にポイント高い。のべ30日余り後の最終見解に於いても、『コミュニケーションの問題が大きく』とブレがない。
実のところ、「あの条例」じたいは、学級目標のように「あたりまえのこと」しか書いてない。という読み方もできる。問題は、運用する人々の資質次第だ。アレを受けて「どの程度自粛するか」も、そこに掛かっているように思う。
白黒2値で世界を見るのはアタマの分解能がひくい。
トップが「卑しい職業」「当たり前だ当たり前」「人生行き止まり」「夕張で雪掻きしてこい」などなどの捨て台詞に振り切れるようでは、「下っぱ」はカサにかかるものだ。
となるのもむべなるかな。である。
「あの条例」の本質
ところで「あの条例」の基となった会議にこういう発言がある。
これは18歳未満に売っていいかどうかという問題よりは、世の中でああいうものを販売することを許していいかで、そうすると、今、取り締まるというか、ツールとしては18歳以下でやるしかないんですが、そもそもそういうものを広く売る権利があるという主張はないような気がするんですけれども、その辺のところが今後一つ課題になっていくかなと思いますが、これは漫画家集団の虎のしっぽを踏む行為ですから、これは大変慎重にやらないといけない。ただ、本質はそういうことだと思っているんですけどね。
前田雅英 首都大学東京教授 - 2009.07.09
東京都 第28期青少年問題協議会 第8回専門部会 議事録 P19~20。
自分が「あの条例」にことさら反発するのは、コレがあの条例の本質だと思っているから。これで日本の刑法学の権威と目される人物なのだそうだ。自分はコレを、真っ向から表現の自由*1に喧嘩売ってると思う。