メモ:出版物の卸値


イ)芸人
ロ)オヤブン
ハ)元締め
ニ)バイニン
書籍( motohikoizawa : とまり木
著者
出版社(約4000)
取次(100余)
書店(約1.6万)
 売価
右からもらう→

¥1000
¥1100
¥1375
 末端価格に占めるとりぶん
72.7%
7.3%
20.0%
委託同人誌( 女性向同人書店委託情報まとめ
著者 サークル N/A 委託先書店
 売価
右からもらう→

¥700
N/A ¥1000
 末端価格に占めるとりぶん
70%
N/A
30%

イ)〜ロ)の呼称は、 一般書籍流通を 「広域芸力団」 同人誌の流通を 「地回りの一家」 と捉える。
  • 末端価格にしめる版元のとりぶんは、一般書籍も同人誌も大差ない。
  • 末端価格にしめるバイニンのとりぶんは、同人誌の方が高い。
  • オヤブンと芸人の関係は、「地回り一家」のほうが濃い(=ワケマエをめぐる不満が少ない)と思われる。
  • 活動範囲は「広域芸力団」の方が広い。構成員も多い。世間様への影響力も強い。カタギの皆さんにご迷惑おかけしない。
  • 「地回り一家」の活動範囲は狭い。根城は中野かアキバか池袋。カタギの皆さんにご迷惑ありがち。

…ってちげーよオレ。AmazonAppleを並べようと思ったんだよ。どこで忘れたんだ。つかナニを比べようとしてたんだw

  • 「配送料」の問題
    • 取次は運送料を負担する。手配もする。
    • Kindleは、著者とりぶん70%の場合、読者までの電送料が著者にかかる。
  • 「在庫リスク」の問題
    • 一般書籍は
      • 「バイニン」は在庫リスクがない(返本ができる)。
      • 「出版社」が最終的な在庫リスクを負う。但し、「取次」に収めた段階で、一旦現金化できる。←在庫リスク緩和
        • ※ある意味、「刷ればみやこ」。本というより有価証券。← モラルハザードありがち。
      • 「取次」は金融リスクの形で、在庫リスクを負う。
      • ※市場拡大期には返本制・定価制ともプラスに働くが、コレ縮退期にはマズくないか?加速せんか?
      • ※現在の書籍流通の諸パーツは、始祖鳥が大正デモクラシー〜昭和一桁期。返品制(1909)、価格カルテル(1919)、円本/文庫本による書籍の価格破壊(1926/27)。その後、戦時統制で中間流通の過当競争が抑え込まれた(1941)。戦後は、占領中にGHQ改革でできた独禁法で一度は禁止された価格カルテルは、独立回復後に復活している(1953)。これらの諸パーツは、新興商品の普及拡大を狙うには有効。どちらも流通網の拡大に資する。見込み売上数が増えれば「定価」もさげられる。類例:高度成長期の製造業が国内市場で用いた"定価"、プレステ伸張期の流通政策、など(10Q2-Apple VS Web通販の正邪は、iPadか、新型iPhoneの正札次第)。
      • ※が、飽和期には全てが逆に働く。筈。
    • 同人誌は、
      • 「サークル」が在庫リスクを全部負う
      • 「バイニン」は委託販売だから。
      • ※ただ約4000の出版社が約1.6万の書店と夫々直取引てのは現実的でない。
    • 電子出版は、
      • 「在庫リスク」などない。